ドギマギの夏さん

【 ライトグレーのスーツ 】

その男は、損保鑑定士であった。
夜間窃盗の被害額査定を吟味する
為に、この場所にやって来た。
ライトグレーのスーツに明るめで
上品なネクタイ、清潔感と温和で
威圧感など微塵も感じさせぬ童顔で
親しみのある笑顔、「はじめまして」
と 名刺交換するその時、
バニラと白檀の風が此方に吹いて来た。
「ええ仕事しまっせっ!」と、そう俺に
香りが語りかけて来た。
[エゴイスト、隙の無い香るバリア]

こちらと云えば
どうかお手柔らかに…と、そう願う
ばかりであった。
香りの演出とは誠に侮れないものである。


こういうの書いてるばばあしか居ないスレはここですか?(^^)