第2回シンデレラガールボイスオーディション、結果発表
今井加奈はボイス選挙注力が災いし最終結果に名前なし、完全圏外からの再スタートとなった
ネットに響くPのため息、「もう初期の声無しはおしまいやな」との厳しい声
#ユニ募祝勝会を始めるP達の中、加奈Pは独り自室で泣いていた
第6回の躍進のときの期待、展望、喜び、感動、声優や歌わせたい歌の皮算用・・・
それを来年以降の選挙で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」加奈Pは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、加奈Pははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい座布団の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってイベント回さなくちゃな」加奈Pは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、加奈Pはふと気付いた

「あれ・・・?ステージがある・・・?」
自宅から飛び出した加奈Pが目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどにUOが振られ、地鳴りのようにコールが響いていた
どういうことか分からずに呆然とする加奈Pに、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「プロデューサーのみなさん、こんばんは!」声の方に振り返った加奈Pは目を疑った
「ね・・・ねこさん?」  「こうしてステージに並ぶことが出来て嬉しいです!」
「み・・・みのりんご?」  「わたしたちの新曲、聴いてください!」
「えっ誰・・・」  加奈Pは半分パニックになりながらMCの次の言葉を聞いた
『みなさん盛り上がってますかー!?次の歌はビビッドカラーエイジの・・・!』
暫時、唖然としていた加奈Pだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「歌が聞ける・・・加奈ちゃんの歌が聞けるんだ!」
UOを叩き折り、ステージへ全力のコールを送る加奈P、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、自宅で冷たくなっている加奈Pが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った