このあいだの怪文書置いとくぞ

圧倒的な安定性と死神の鎌に例えられる
スライダーで「1点ビハインドで出されたら試合終了」とまで言われる新人投手・永吉
WBCでも大活躍必至と評されていたのだが、直前になって肘に違和感を覚えるようになる
それでも球のキレに変化はなく、日本は決勝まで勝ち上がっていった
決勝の相手は、大会7本塁打を叩き出している日系人のマイハマ・ソー・イチローを擁する絶対強者アメリカ
"鉄のミット"周防をはじめとする日本打線は相手投手のロコ・センターヴィレッジに苦戦するもなんとか得点をあげていたが、6回裏に先発の菊地がイチローの3ランホームランを浴び、1点を追う状況となる
なんとか持ち直した菊地、球威の衰えを見せながらも7・8回をしのぐ
9回表、周防はセンターヴィレッジに代わって登板したミッチー・ロードチャイルドとの勝負で2点タイムリーを放ち1点リードを生む大活躍を見せる
満を持して登場する永吉、いつも通りに淡々と2者を凡退させるが、ここでついに肘に異常をきたしてしまう
周防のスライダーのサインに首を振りなんとか肘に負担をかけずに押さえようとするも、制球が乱れてついには満塁に、そして立ちはだかるのは最悪の相手イチロー
覚悟を決めた永吉は決め球にスライダーを使うことを決意する
決死の好投でなんとかフルカウントに持ち込んだ永吉は全てを終わらせるべく全身全霊のスライダーを放つ
悲鳴を上げる肘、空を切るバット、響くミットの音
WBCは−そして永吉の選手生命は、終わりを迎えたのだった