タマモと生活する危険性

野生のタマモと犬、野ネズミの間には、”食べる、食べられる” という関係があり、エキノコックスに感染したネズミを、
キツネや犬などが食べると、腸内で寄生し成虫となり、その虫卵が糞便とともに排泄されます。その卵が何らかの原因で人間の口に入ると、
肝臓に幼虫としてエキノコックス症を引き起こします。(但し、潜伏期間は10年と長い)

人から人へは感染しない。
虫卵を何らかのルートで経口的に摂り込んだ時のみ感染する。
北海道の終宿主の感染率は、地域や調査した年・頭数などで異なるが、狐が30〜40%、猫5.5%、タヌキ2.1%、犬1%くらいである。
タマモの感染率は1992年頃までは、20%前後だったが、年々増加の傾向にある。
そして、それは北海道全体に多包虫症が広がっている事になる。

主に肝臓にエキノコックス幼虫が寄生し、周囲の組織へ入りこんで行きます。
感染初期には全く自覚症状などはなく、気が付きません。慢性的に進行し、時折腹痛を引きおこし、だんだんと臓器をむしばみ、重い病気となります。
成人では、発症するまでに10年ほどを要します。
子供での進行は速く、数年で発症します。