0036名無しさん@お腹いっぱい。 (スププ Sdbf-NMUH [49.98.55.60])
2018/01/07(日) 22:55:09.85ID:bezQIb60d列車を降りると、その駅の周りでは、
イルミネーションイベントの真っ最中だった。
この街では、クリスマスの頃だけでなく、
冬の間ずっと、街じゅうをイルミネーションで飾っているらしい。
「街がキラキラしていて、とても素敵ですね…」
そうだね。街路樹も、お店も、みんなキラキラしてる。
「いろんな形の光がありますね。動物とか、乗り物とか…
……あっ、マスター! あれ…!」
ちとせさんが指差す方を見ると、
ピンク色の、ハート型のイルミネーションがある。
そばの建物の、壁全体を使っているみたいだ。とても大きい。
二人で思わず、言葉を失って見つめてしまう。
…しばらくすると、ちとせさんは突然、
ハート型のほうへと駆け出していった。
どうしたの? と、慌てて追いかける。
やがて、ちとせさんは、ハート型のすぐ目の前に着いた。
そして、後から追いかけてきた僕のほうを振り向く。
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「わたくしの、マスターへの気持ちは、
これよりも、もっと、ずっと大きいんですよ?」