>>772
最初に「とにかく、サンデーを盛り上げてほしい」と
編集長からの依頼がありました。創刊55周年を記念して、
1年間で55本の新連載を立ち上げるというプロジェクトの中で、
「ケンイチ」を終わらせて、ぜひ新連載をやってくれないかと言われました。

「ケンイチ」は読み切りから月刊連載、そして週刊連載へと、
10年以上描き続けた非常に思い入れの強い作品で、
やっとクライマックスに持ち込めたところだったので……
正直このまま楽しく描き続けたかったのが本音です。
ですがマンガのスパンから考えると、
あそこからすべてを回収して終わらせるとなると、
多分あと2年以上はどうしてもかかってしまう。
じゃあ2年後にサンデーがどうなってるか……
ということを考えて悩みぬいた結果、
微力なれど私も新しいものを描こうと決断しました。
当初のスケジュールでは60巻で完結する予定となっていましたが、
その時点からすべての話数を増ページにすることで
「新連載第1回のタイミングを動かさずに、
同じスケジュールの中もう1巻分描く」という
無理を通させていただきました。
連載終了と新連載との間がほぼないのはそのためです。