「基礎データの提供を求めます」。10月11日、政府統計の改善策などを
話し合う統計委員会の下部会合で、日銀の関根敏隆調査統計局長は内閣府
の統計担当者に迫った。

統計委のGDPに関する会合は喧々囂々(けんけんごうごう)の議論が続く。
中心テーマは内閣府が発表するGDPの精度だ。GDPは様々な統計を合成して
作る「2次統計」で、元データの合成方法は非常に複雑だ。

日銀はこうした統計への不信を募らせ、原データなどを確認して自ら合成を
試みたいと訴えている。だが、内閣府は「業務負担が大きい」などと反論。
要請に応じて一部データを提供したものの決着は付いていない。