フグの漁獲量増やせ!=稚魚育成費を公平負担へ−水産庁
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018051700845&;g=eco

 水産庁は、トラフグ漁を振興して漁獲量を増やそうと、稚魚の育成費を関連する地域で公平に
負担してもらう仕組みを検討している。フグは稚魚を放流する地域と成魚が取れる地域が異なり、
育成費は放流地域が負担していることから、取った地域にも費用の一部負担を求め、稚魚の数を
増やしたい考え。放流されたものかどうかを見分けるため、DNAの解析調査を2019年度にも始める。
 稚魚を育てて海や川に放流し、成魚を取る「栽培漁業」の中でも、放した川に戻るサケや海底で
育つ貝類は放流地域と漁獲地域が一致する。一方で、トラフグ、ヒラメ、マダイなどは遠くまで泳ぎ、
放流地域から離れた海で取られる。
 トラフグの稚魚は主に瀬戸内海や有明海で放流されるが、成魚の漁場は日本海や東シナ海が中心。
放流地域は「育て損」、漁獲地域は「取り得」になっている。
 稚魚を育成・放流する地域では都道府県が助成しているが、水産庁は助成金の一部を「取り得」の
都道府県に払ってもらう案を検討中。漁獲量に占める放流フグの割合を調べ、負担割合を決める。