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“賞レース”のグランプリが大成しない理由 そこがスタートなのに“ゴール”と錯覚?

>■最大の敵は“達成感” スタートであるはずなのに“ゴール”と錯覚してしまう傾向が

 グランプリ受賞者にはデビューの際、それなりのレールが用意されていることが多い。
ドラマデビューやCDデビューなど、これらの特典を目指してオーディションを勝ち抜いていくことになるので、
グランプリ受賞者のなかには、その称号に満足してしまう者もいる。
その達成感からか、そこが“スタート”であるはずなのに“ゴール”と錯覚してしまう傾向が強いのだ。
また、突然芸能人扱いをされることで生活が一変し、戸惑いやプレッシャーを感じることも考えられるだろう。

>グランプリにはレールが敷かれているのに対し、落選組はその後もオーディションを受けるなどして
ポジションを自分で確立せねばならない。現場で揉まれながら 成長していくため、そこで化ける可能性もある。
2015年、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)に出演した平家みちよも、「オーディション合格に
満足してしまった時点でハングリー精神がモーニング娘。に負けていた」など、自らの失敗を分析。
ハングリー精神の大切さを語っていた。
北川景子や有村架純も、ドラマや映画のオーディションに落ち続けながらも“ハングリー精神”をブレイクにつなげた女優。
北川は『ViViエンターテインメント』(講談社)でのインタビューで「一番怖いのは、失敗を避けて挑戦しないこと」と。
また有村は映画『ビリギャル』の会見で、「(オーディションに落ち続けていた頃は)特徴がないからかなとか、いっぱい
考えました。(でも)これが自分。この自分をどう伸ばしていこうかと考えていた」などと話している。

>■落選組がブレイクする要因に日本人特有の“判官贔屓”、アイドル商法としても普遍化

 「また、“落選組”がブレイクする要因として、“スポットが当たらない人を応援したくなる”や“1位は私が応援しなくても”など、
日本人特有の“判官贔屓”も関係しているかもしれません。AKB48総選挙は最たる例で、“俺がなんとかしなきゃ”という
日本人の心理を巧みに利用したもの。オーディションの落選組で結成された『モーニング娘。』や、アイドルグループ・Kis-My-Ft2
の目立たない4人で結成された『舞祭組』も同じ。これは“アイドル商法”にもしっかり根付いています」(衣輪氏)
一方で『ホリプロスカウトキャラバン』の石原さとみや『東宝シンデレラオーディション』の長澤まさみ、『M-1グランプリ』のチュートリアルなど、
グランプリを受賞してなお、活躍している人も大勢いる。賞レースはあくまでも通過点。いきなりのデビューに戸惑いやプレッシャーを感じる
ことなく、自分の立ち位置をうまく見つけながらハングリーに成長していけた逸材だけが活躍をしていくのだろう。