保守派、民族主義派、王党派といった、11月革命に敵対するあらゆる勢力が、
1925年にヒンデンブルクをはじめて共和国大統領の地位につけた。
労働者だけでなく、ブルジョアジーの政党も、ホーエンツォレルン家の元帥に反対票
を投じた。だが、ヒンデンブルクは勝った。
ヒトラーに向かいつつある小ブルジョア大衆によって支持されたのであった。
大統領として、ヒンデンブルクは何ごともなさなかった。
しかし、彼は何かを覆すこともしなかった。彼に反対する勢力は、
ヒンデンブルクが軍人としての忠誠心ゆえにワイマール憲法を擁護するようになったと考えるようになった。
それから7年後、純然たる議会政党は、反動によって全戦線にわたって退却を強いられたあげく、
持ち金をこの元帥に賭けることにした。