■声優(1)小山力也(ダグ・ロス吹替)

――小山さんは、俳優座に入団された後、声優デビューとなる
  『ER -緊急救命室-』のダグ・ロス役まで少し間がありますが、
  入団当初は声優よりも舞台俳優を目指されていたのですか?

いや、そんなことはないですよ。昔から吹替の映画は好きでしたし、
俳優・声優の津嘉山正種さんに憧れて吹替映画を観ていたので、
声優はやりたかったんですが、その道が無かったんですよ。
そんな時、たまたま『ER』が吹替ファンの知らない声を集めようと
オーディションを行っていて、そこで引っかかったんですよね。
それが無かったら、声優としての道は開けていなかったと思います。

――大作ドラマの主役級の吹替キャストにいきなりの抜擢ですね。
  『ER』のオーディションでは、
  最初からクルーニー演じるロス役を受けたのですか?

NHK-BSが始まった頃の目玉作品の一つでしたからね。
ロス役でどうですかと俳優座に話が来て、なぜか分からないんですけど、
僕をそのオーディションに出してくれたんですよ。
主役級のキャストに関しては色々な劇団や声優事務所に
話がいったと思います。

――主役級の声優の方は劇団出身の方がほとんどでしたね。

そうなんですよ。偶然ですけどね。後で話を聞いたら、
たまたま綺麗にばらけたんだと言われました。