プラスチックチューブを複雑に組み合わせ、風だけで動く巨大な「人工生命体」を作り続けているオランダのアーティスト、テオ・ヤンセンさん(1948〜)の作品を紹介する「テオ・ヤンセン展」が15日、津市大谷町の県立美術館で始まった。ロボットでも生物でもないという存在の不思議な魅力やアート作品としての面白さ、自然エネルギーの偉大さが感じられる。同館の開館35年を記念した企画展の第2弾で、9月18日まで。
 「人工生命体」は、海風を帆で受けた動力を利用し、砂浜を自律的に動く姿が印象的で、オランダ語で砂を意味する「ストランド」と生物を意味する「ビースト」をつなぎ合わせてストランドビーストと名付けられている。
 今回の展示は近畿、東海で初めての企画で、国内未発表の作品を中心に約50点を展示。ストランドビーストをコンプレッサーを使って動かすデモンストレーション(期間中の毎日、1時間ごとに実施)のほか、人力で動かしてメカニズムを体感できる作品もある。
 首を振り、2匹の動物が求愛しているようにも見える作品を解説したテオさんは「実際の動物のように増殖はできないが、高い感受性をもつ人間がこの求愛行動を見て、(子供を)つくってくれるだろう」と来場者を笑わせた。
 テオさんの「来日・スペシャルトーク」が16日午前11時、午後1時、同3時の3回、同館エントランスホールである。入館料は一般千円など。月曜休館。

以下ソース:http://www.sankei.com/region/news/170716/rgn1707160029-n1.html(産経ニュース)