全部ではないかもしれませんが、日本の軍事評論家といわれる人たちは非常にうさん臭いなというか、
ちょっとそれっぽいことを言っていれば飯が食えるのだなと思うのです。
つまり東アジアの戦略的な緊張を緩和するように見せかけつつ、その構図を温存したいのではないかというふうに私などは思ってしまいます。

そして、これは2000年の始めぐらいだと思いますが、北朝鮮で最初の外資銀行を作ったのは実はHSBC、香港上海バンキングコーポレーションのイギリス人男性です。
この方は朝鮮語と北京語ベラベラにしゃべるという方だそうで、エジンバラ大学のご出身なのです。

非常に頭のいい方で、その方が作った会社が実は北朝鮮のフロント企業として、北朝鮮船の兵器や核開発のプログラムの
販売を行っていたということが昨年イギリスの『ガーディアン紙』が報じました。
本人は「俺はそんなことは知りませんよ」と言っていますが、それで何で中国とか、どこか違うソウルとかでビジネスをしないのだ、何で北朝鮮で住んでいるのだ、という感じです。
95年からこの方はもう20何年も北朝鮮に住んでいます。

何ででしょうか。そちらの方がエキサイティングだからみたいな話をしているのですけれども、当然それは何かのパイプがあるはずです。
もしくはエキサイティングなだけで銀行家が仕事をしていたら銀行はできないですよね。もう投資失敗で大変なことになりますよね。
エキサイティングなのではなく、もうかるからなのです。

そして天安門事件の当時、中、北京、アメリカに対してやったジェームス・リリーさん、この方はお父さんが石油会社の
お偉いさんであった方なのですが、CIAの幹部でもありました。

この方はこういうことを言ってます。
「もし北朝鮮がいなければ、冷戦終了後も日本に引き続き第七艦隊を配布する言い訳として、アメリカが新たな北朝鮮を作り出したであろう」
こういうことを、あるパーティーのときにポロッと言ってしまったそうです。

これが本音なのだと思いますね。
ある方がこの前、私にふと「北朝鮮は永久になくなりませんよ」なんておっしゃったのです。
それで私はふと、巨人軍と一緒だなと思って声を大にすることにしたのです。
そう考えれば北朝鮮は永遠に不滅ですし、北朝鮮という国が仮になくなったとしても、火種は必ずまた新たに出てきます。
もしかしたら、北朝鮮という国はなくなるかもしれません。でも火種はなくならないわけなんですね。

アーミテージレポートはこう言っています。
「もし、日本が一流国であり続けたいと思うのなら、もしくは二流国に甘んじるのか。
二流国に甘んじるならこの報告書を読むだけ無駄だ」と、偉そうなことを言われてしまったわけです。

後でも言いますけれど、アーミテージレポートが慰安婦問題にもいろいろ口を出してきています。
アーミテージさんというと日本で言えば親米で保守の方、わーっとやっている方ですよね。
その方に慰安婦問題を言われて、親米保守の方が皆さん黙りこくってしまったのです。

当時私はこういうところで発表する場もなかったんですけども、テレビ見ながら「ざまあみろ」と思っていたところがあります。
こんなことを言われて日本政府がもし判断力を失ってるのだとしたら、もうインテリジェンスもへったくれもないという話だと思います。