心理状態の遷移
衝撃段階
がん患者の心理は、がんを告知されたときから大きく揺れ動きます。
がんという病名を告知されると、最初の2、3日の間は突然の告知を受けた人は
「まさか」と思いますし、体調が悪く自覚症状が有った人であれば「やっぱり」と思うことが多いのです。
多くの患者さんから、この時期を振り返って「目の前が真っ暗になった」というコメントが出てきます。
この第一段階を、「衝撃段階」といいます。もちろん、人それぞれ、思うことは違います。
告知された日は落ち込んで泣き明かしても、翌日には立ち直っている人もいます。

不安定段階
告知後、心の動揺が1、2週間は続きます。不安になったり、落ち込んだりを繰り返します。
この段階を「不安定段階」といいます。
この動揺する時期も、人によってはむしろ自分の時間の有限性を認識し、
最善の治療を模索したり、積極的な活動にすぐ移る人もいます。

適応段階
不安定段階の動揺も2週間も経過すると徐々に落ち着いてきて、
がんと戦っていこうという気持ちや、もしくは共存しようと思う気持ちが芽生えてきます。
この第3段階を「適応段階」と言います。
多くの人は、前向きに考え、時間を有意義に使っていこうと積極的な活動をはじめます。

今不安定段階だな