細胞の信号を直接測るナノワイヤー、量産に前進 ハーバード大
清水 直茂 日経 xTECH
2019.07.03
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/05407/


米ハーバード大学は、体内の細胞の電気信号を直接測る「ナノワイヤー」で、数千本を1回の工程で作ることに成功したと発表した。将来、人間の心臓や脳などをリアルタイムに直接計測し、異常を検知することが安価にできるかもしれない。

ハーバード大のチャールズ・リーバー(Charles Lieber)氏の研究グループが米国時間2019年7月1日、論文誌「Nature Nanotechnology」で発表した。

リーバー氏らは2010年、nm単位と極めて細いシリコン(Si)の「ナノワイヤー」を動物の体内に入れて、心筋細胞の動きを電気信号として観察できることを発表した。
V字のナノワイヤーの底部がトランジスターとして作用し、体内を自由に動き回って細胞の電気信号を観測する。極めて小さいため、非侵襲的で細胞を破壊しないという。