さらにもうひとつの省エネ要素が、IGZOディスプレイ。液晶パネルの透過率を高め、バックライトをより少ない光量で、十分な明るい表示を実現。また静止した状態での表示は画面表示の書き換えを抑えて駆動させないことで電力の消費を少なくする。
こうした特徴を持つ「IGZOディスプレイ」は、長きにわたってシャープの携帯電話に搭載されており、今回の「AQUOS sense3」でも省エネ性能の一翼を担うことになった。
 HDサイズの動画再生で20時間駆動することを紹介した清水氏は「20時間ということは、寝るとき以外はずっとスマートフォンを使っていられるということ」と語り、それなりにスマートフォンを使い込む人にとっても十分なスペックとアピール。
さらに「もうひとつ紹介したいのが、4000mAhバッテリーを普通サイズで実現したということ」と語る清水氏は、内部基板を約25%小型化したことで、大容量バッテリーながらボディの大型化を避けたことを明らかにする。
バランスの取れた十分なスペックに
 バッテリーに加えて提案しようとするもうひとつの価値「間違いない基本性能」とは、処理性能、ディスプレイとカメラ、デザインという3つで構成される。
 たとえばチップセットは、クアルコムの「Snapdragon630」というミドルクラスのものを採用。4GBのメモリはLPDDR4X対応で高速な処理を実現する。ストレージは64GBとなった。これらのスペックは先代の「AQUOS sense2」と比べ、
CPUは15%、GPUは60%、ストレージは2倍、メモリのアクセス速度は30%とそれぞれ向上している。
 ディスプレイは、新たにアウトドアビュー機能を搭載して屋外でも見やすくした。カメラもAQUOS senseシリーズで初めてツインカメラを搭載しており、「壮大な景色、室内の全景をそのまま残せる」と清水氏。またAQUOS senseで
初めて手ブレ補正もサポートした。
 ボディ素材には引き続きアルミを採用し、仕上げにはアルマイト染色を施す。このほか防水・防塵・耐衝撃にも対応している。
 こうした要素から、清水氏は「スマートフォンが初めての人でも安心して選べる。法人ユーザーにも最適」と語る。
販路は?
 過去には、SIMロックフリー版も登場している「AQUOS sense」シリーズだが、シャープ通信事業本部 パーソナル通信事業部長の小林繁氏は「具体的な販路については今回は申し上げられない。ただ(AQUOS sense 3シリーズ、
AQUOS zero2ともに)できるだけ多くの方に届けたいと思っている。乞うご期待です」とコメント。キャリア版、SIMフリー版それぞれの登場に期待感を持たせた。