赤西仁、歴史を辿った代々木2DAYSワンマン

赤西仁が5月5日、6日の2日間にわたり東京・国立代々木競技場第一体育館で
単独公演<JIN AKANISHI LIVE 2017 in YOYOGI 〜Resume〜> を開催した。

会場が暗転しステージにスポットライトが当たる。フォーマルな装いの赤西がスッと光のなかに現れ、
ピアノのイントロが流れるとファンの絶叫が響き渡った。1 曲目に続いて過去のツアー映像を
少しずつ切り取ったオープニング映像が上映され、早速新曲「Fill Me Up」をお披露目。

「改めて昔からの曲も今回はやろうと思っています」という言葉を合図に
「Bass Go Boom」「MY MP3」「Yellow Gold」「A Page」を連続で投下していった。

メインステージから真っ直ぐに伸びる花道を通り、会場中央のステージへ移動した「Christmas Morning」では、
大きな四角の形に配置された赤西の頭上の照明機材がダウン。頭にぶつかるギリギリのところで止まると、
足元との間隔はそのままに全体が上昇し、さらに照明機材と足元がそれぞれ斜めに傾いて“くの字型”になった。

そのまま滑り落ちてしまいそうなほどの傾斜に立ち、まばゆい光を背中から浴び煌々と輝きながら歌い続ける赤西。
自在に形を変える舞台セットはまるで意思を持った要塞のようで、これでもかという
エンターテインメント性に溢れた演出に思わず息を呑んでしまった。

後半戦は、「Baby」から「Love Song」「Baby Girl」と甘いラブバラードが続き、いつの間にかスタンバイしていた
バンドメンバーが待つ最後方のステージへ。「Paparats」で上がっていったテンションが「Mi Amor」で爆発、
シャツを脱ぎ捨ててタンクトップ 1枚でのエネルギッシュなステージングを見せた。

メインステージに戻り「We The Party」では英語詞ラップが冴え渡り、ダンサーのパートを経たあとは、
抑揚たっぷりに「Slow」を歌い上げる。彼らしい言葉で謝辞を述べ、次のアルバムに
収録される新曲「Yesterday」 で公演が締めくくられた。

アウトロでダンスをする赤西に向けてストロボのように点滅する照明が当たり、
ラストで暗闇に溶けるようにステージから消えるというその去り際は悔しいほどに美しかった。

彼が持つ魅力を存分に味わったあっという間の 2時間だった。