「顔っていうのは、それで一人一人の見分けができるものよ、ふつう。」カリスマは考え深く意見しました。
「そこがまさに僕が不満を言いたいところなんだよ」ハゲティ・ピカティは言いました。
「君の顔は他の人たちの顔といっしょじゃないか、こう目が二つあって、
 それで真ん中に鼻だろ、口はその下だ。いつもおんなじ。
 たとえば片側にだけ目が二つあるとかさ、口がてっぺんにあるとか、
 そんなふうにしてくれたら見分けるのに少しは助けになるんだけど。」


ハゲティ・ピカティには相貌失認・失顔症の疑いがあるのです。