県内のニュース OHKみんなのニュース 11月14日18時52分 更新
ハンセン病療養所「世界遺産」目指す 推進協議会設立
岡山・香川にある国立ハンセン病療養所の世界遺産登録を目指すNPO法人が14日設立
されました。国の誤った隔離政策を後世に伝えて行くための取り組みです。
設立総会には瀬戸内市の国立ハンセン病療養所・長島愛生園、邑久光明園、
高松市の大島青松園の入所者や瀬戸内市の武久市長、長島がある瀬戸内市裳掛(もかけ)
地区の住民らが参加しました。
設立された「ハンセン病療養所世界遺産登録推進協議会」は岡山・香川の3つの療養所に
残るハンセン病に関する建物を「世界文化遺産」として、文書や写真などの歴史資料を
「世界記憶遺産」として登録することを目指します。
今後は有識者を招いて歴史検証を行う学術調査委員会の開催や、ハンセン病患者や
周辺住民に対する差別・偏見の実態などについてアンケートを行う予定です。
全国の国立ハンセン病療養所の入所者の平均年齢は85歳を超え、国の誤った隔離政策
の歴史を後世にどのように伝えていくかが、課題となっています。
協議会は今後、会員を募集するほか、運営費などに瀬戸内市のふるさと納税を活用する
ことを検討しています。