ビスマルクは、一つの政治進路を原則として
永遠に固定しようと望むことなど、一度として思いついたことがなかった。
かれはこのようなことにかけては、好機を逃さぬ非常な達人だったので、
自分を拘束するような真似はしなかったはずである。
したがって、 問題は、ビスマルクは何を当時実行したか?
ではなくて、今日だったらかれが何をするだろうか?
ということになる。


自国の生存のために、必要であれば血の最後の一滴までも
投入する決意を固めた強力な国家を、
腑抜けた国家の連合によって包囲攻撃することなど不可能である。
(インドやエジプトの反乱を援助してイギリスと戦おうという国内の一派の策略を批判して)


戦争意図を目的として含まないような同盟はナンセンスであり、また無価値である。
戦争のためにのみ同盟は結ばれるものである。
そして、たとえ同盟条約を締結する時点においては
対決がまだ非常に遠い先のことであるとしても、
いずれ戦争に巻き込まれるという見込みこそが同盟締結をもたらす本質的要因である。


アングロサクソンが地上の支配権を獲得しようと戦う本能と同様に
ユダヤ人もまたそうしている。
他の民族の内部に潜入し、空洞化し、
かれらの武器、つまりは虚偽と中傷、毒殺と退廃によって
敵を絶滅するまで戦うのである。