日本で子供の数が減ってくのはもう必然だし、
むしろ増えるよりも減って助かったと思ってますよ、僕は。
今増えてたらもっと絶望です。


『風立ちぬ』は幸運な映画です。
庵野が声をやってくれるって言ったことも幸運だしね。
音を、ドルビーやめてモノにしようと覚悟をした時、
プロデューサーも含めてそれでいこうというふうに一致できたのも、幸運だと思うんですよね。


戦争映画では絶対出てこないアングルで描こうと思ったんです。
でも、零戦をどういうふうに描くかっていうのはね、本当に難しいんですよ。
飛行機ものに共通のアングルがあるんです。それから絶対逃れなきゃいけない。


腰痛は自分の脳味噌が原因だと思うと腹立つよね。
「おまえ、脳味噌!何やってんだこの野郎!」
って言うこの僕は一体何物なんだろう?とか、そういうレベルに今、なってますけど。


"破滅に向かって行く時代"を舞台にした「風立ちぬ」を製作することについて、
私の家族からも、自分自身からもスタッフからも疑問が出ました。
それにどういう風に答えるかで作りました。
映画を見ないで論じても始まらないと思いますので、是非お金を払って見ていただけると。


(引退後の予定について語った言葉)
車が運転できる限りはアトリエに通うが、今は休息の時期。
そのうちにやりたいことも出てくると思うが、今の段階では約束すると破ることになるから。


自分で、すぐ自分を許せる人間は、大した仕事をやらない。


他にもやりたいこといっぱいあるんですよ。
仕事っていうのは、離れるとわかった途端に、ものすごく未練が残るものですから。
だから、自分の知り合いたちのリタイアを見てみても、リタイアが下手ですね。
そういうのを見るとね、未練というのは一番みっともないものです。

宮崎駿