今は、もう感動はない。
だから、感想が湧くのである。
感動には、叫びはあるだろうが、
言葉はない。


絵を描くのは美的活動ではない。
この敵意に満ちた奇妙な世界と
我々の間を取り次ぐ、
一種の魔術なのだ。


回教徒が寺院に入るとき靴を脱ぐように、
私は仕事中、
ドアの外に肉体を置いてくる。


太陽を黄色い点に変えてしまう
絵描きもいれば
黄色い点を太陽へと変えられ
絵描きもいる。


アクシデントが起きると、
人はそれを変えようとするが、
人には変えることが出来ない。
アクシデントが
人の内面を明らかにするだけだ。


ようやく子どものような
絵が描けるようになった。
ここまで来るのに
ずいぶん時間がかかったものだ。


若くなるには、
時間がかかる。

- パブロ・ピカソ -