・ロシアで感染5万人超、外出制限の延長判断へ

【モスクワ=小川知世】ロシア政府は21日、新型コロナウイルスの感染者数が5万人を超えたと発表した。3月下旬から続く外出制限下でも感染拡大に歯止めがかからず、モスクワ市は同日、急性呼吸器感染症の症状がある市民を自宅隔離の対象にすると決定した。政権は4月末までとしている外出制限の延長を近く判断するとみられる。

感染者は21日までに5万2763人と前日から5642人増えた。死者は456人。感染者の5割がモスクワで、医療体制が脆弱だと懸念される地方でも増え始めた。検査数は214万件で、政府は積極的な検査実施が増加の一因としている。

厳しい外出制限をとるモスクワ市では22日からせきなどの症状がある市民を軽症のコロナ患者と同様の自宅隔離対象とし、監視を強化する。医療機関で受診する場合の移動は認める。20日には3月に着工した感染症専門病院で、新型コロナ患者の受け入れを始めた。

プーチン大統領は連日、閣僚や知事らとのテレビ会議で病床の増設や雇用対策を指示し、指導力を強調している。有力紙RBKは20日、政権が5月半ばにかけての外出制限の延長を検討していると複数の情報筋の話として伝えた。長期の経済活動の制限で国民の生活難への懸念が強まっており、政権への不満がさらに膨らむ可能性がある。

・Официальная информация о коронавирусе в России
https://стопкоронавирус.рф/

・Губернатор Подмосковья допустил продление режима самоизоляции на майские праздники
https://www.interfax.ru/moscow/705388

(画像)
https://www.interfax.ru/ftproot/textphotos/2020/04/21/mosc700.jpg

2020/4/22 1:30 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58339410S0A420C2000000/