●考えてもみよ。
そもそも集団自決というものは、米軍がその圧倒的兵力を以て迫らない限りは起こりよう筈もないのである。
サイパンでも満洲でも集団自決が起こったところはどこでもそうだ。
敵がその圧倒的戦力で周囲を包囲し、もうどこにも逃げ場がないという
心理的に追い詰められた極限的状況の中でしか、集団自決というものは起こらない。

【 住民をそこまで絶望的立場に追いやったそもそもの元凶 】 は、日本軍ではない。
【 米軍(満洲の場合はソ連軍)】なのである。《勝岡寛次 正論2008/4月号》