BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)の、バイエルからの今回の買収には、バイエルが世界展開しているグルホシネート・アンモニウム事業(バスタ液剤)、形質研究および育種技術を含む種子事業、特定市場の主要な畑作物向け製品の商標、野菜種子事業、小麦交配種の研究開発プラットフォーム、各種の種子処理製品、主に非農耕地で利用される欧州における特定のグリホサートを用いた除草剤、完全デジタル農業プラットフォームであるxarvio、特定の非選択性除草剤と殺線虫剤研究プロジェクトが含まれている。そのうち、今回終了したのは野菜種子事業を除いた分野で、野菜種子事業については18年8月半ばに買収が完了する予定だ。
 BASFのSE・取締役会会長兼最高技術責任者(CTO)であるDr.マーティン・ブルーダーミュラーは「今回の戦略的な買収を通して得られた資産により、BASFの農業向けソリューションのポートフォリオはさらに強化され、イノベーション創出の可能性も高まる。これにより、一層包括的で魅力的なソリューションの提供が可能になる」と語っている。
 BASFの取締役でアグロソリューション事業を管轄するサオリ・デュボーグは「この買収はBASFの農業事業に変革をもたらす。農業向けソリューション分野における市場ポジションが強化され、新たな成長機会を創出し、新しい同僚約4500名をBASFに迎えて、ともに歩むことを楽しみにしている」と述べた。
 また、アグロソリューション事業本部プレジデントのマルクス・ヘルドは、今回の買収によって「研究開発能力と規模の拡大により、種子から収穫まで力強いソリューションを実現し、市場での競争力を強化し、これからも引き続き、お客様に確実な選択肢を提供していく」と述べている。
 なお、農業分野における事業拡大に伴い、BASFは「農薬事業本部」を「アグロソリューション事業本部」へと改名。また、同事業本部内には種子、形質を扱う新たなグローバル・ビジネスユニットを設置した。

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