フランスのマクロン大統領は、アメリカのイラン核合意からの離脱を改めて非難したうえで、
自国の利益を優先する動きに対抗するため、みずからが提案したEU=ヨーロッパ連合やユーロ圏の改革について、
ドイツのメルケル首相に協力を強く求めました。

マクロン大統領は、ヨーロッパの統合に貢献した人物に贈られる「カール大帝賞」を受賞し、
10日にドイツ西部のアーヘンで行われた受賞を記念する式典に出席しました。

この中でマクロン大統領は、
「ほかの大国がわれわれの外交や安全保障を決めることを認めれば、主権は奪われたも同然だ」と述べ、
名指しは避けながらも、トランプ大統領がイラン核合意からの離脱を発表したことを改めて非難しました。

そのうえで、みずからが提案したEUやユーロ圏の改革について、
「待ってはならない。いま行動すべきだ」と述べ、自国の利益を優先する動きに対抗する必要があるとして、
同席したドイツのメルケル首相に改革への協力を強く求めました。

これに対してメルケル首相は、改革の中身について一部、意見の違いがあるとしながらも、
「アメリカはもはや、ヨーロッパの将来を保証してくれない」と述べ、
アメリカに依存しないEUの再構築を目指すことで、マクロン大統領と認識は一致していると強調しました。

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NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180511/k10011434551000.html