日立製作所が英国で進める原発の建設計画をめぐり、日立が英国政府に対し、
5月末を期限に支援策を示すよう求めていることがわかった。
原発の安全基準が厳しくなったことで事業費が高騰しているため、公的支援がなければ事業の継続は難しいと判断。
中西宏明会長が3日にも英国のメイ首相と会談し、改めて支援を要請する。

 関係者が明らかにした。日立は英西部アングルシー島に原発2基を建設する計画で、
2020年代半ばの運転開始をめざしている。日英両政府が資金面で支援することに大筋合意しているが、
具体的な支援策を固める作業が難航している。

 日立は、事業を担う英子会社への出資を他社に呼びかけている。
損失が出た場合のリスクを分散するためで、出資比率を5割未満にできなければ事業から撤退する方針だ。
英政府には、出資のほかに借金の政府保証も要請している。
2月から具体的な支援策の確約を求めてきたが、明確な回答を得られていない。

画像:日立製作所が英国で計画する原発の建設予定地。奥に見えるのは廃炉作業中のウィルファ原発
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180502003486_commL.jpg

朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL525RD3L52ULFA019.html