【ワシントン時事】
米国防総省と米軍の高官は14日、米英仏によるシリア攻撃に関し、
アサド政権の防空システムはほとんど効果がなかったと述べ、攻撃は「精密、圧倒的、効果的」だったと強調した。
また、ロシアの防空システムが稼働したことを示す情報はないと語った。

 高官によると、米英仏は東地中海や紅海に艦船を展開するとともに、戦略爆撃機B1も投入。
シリア国内にある研究施設や化学兵器貯蔵施設を含む3カ所を標的に、
巡航ミサイル「トマホーク」や「ストームシャドー」などを撃ち込んだ。
 作戦には、英戦闘機トーネードやタイフーン、仏戦闘機ラファールなども参加。
攻撃規模は昨年4月の約2倍といい、「シリアの化学兵器計画を数年遅らせた」としている。
 高官はまた、被害の詳細は調査中だとしながらも、「民間人の巻き添えは確認されていない」と述べた。
シリア側は約40発の地対空ミサイルで応戦を試みたが、効果はなかったという。

 さらに、シリア内戦に米国が介入する意思はなく、
攻撃はあくまでもアサド政権による化学兵器使用を受けた措置だと説明。
シリアでの偶発的衝突を避けるため、米ロの軍同士の間に設けている連絡ラインについては、
引き続き機能していると説明した。攻撃後、アサド政権や政権派武装勢力からの反撃はないという。

画像:14日、米巡洋艦から発射された巡航ミサイル「トマホーク」=米海軍提供(AFP=時事)
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