ワシントン(CNN) 米軍によると、黒海上空の国際空域で30日、
ロシアの戦闘機が米軍機をインターセプト(進路妨害)した。
複数の米国防当局者がCNNに明らかにし、米欧州軍の在欧海軍が声明で確認した。

それによると、国際空域を飛行していた米海軍の哨戒機「EP3」に、
ロシア軍の戦闘機「Su27」が約1.5メートル以内の距離まで接近して進路を横切った。
EP3はSu27のジェット後流に巻き込まれた。危険な進路妨害は2時間40分続いたという。

国防当局者によると、EP3は任務を予定より早く切り上げざるを得なかった。

在欧海軍の報道官は、EP3は国際法を守って飛行していたと述べ、
米軍側が挑発したわけではないと強調した。

これに対してロシアの国防省は、Su27にルール違反はなかったと主張。
未確認の航空機がロシア領空に近付いていることが分かったためSu27が発進し、
安全な距離から米軍の哨戒機であることを確認したと述べた。
Su27は国際ルールを厳密に守りつつ、安全保障上の必要措置として米軍機と並行飛行し、
領空侵犯を防いだとしている。

黒海周辺にはロシアと米国、北大西洋条約機構(NATO)の部隊が共存していて、
これまでにも危険な飛行が報告されている。

昨年11月にもロシア軍の戦闘機が米海軍哨戒機の進路を妨害し、
米軍機が大きく傾いて揺れたとの報告があった。

画像:米軍のP3哨戒機
https://www.cnn.co.jp/storage/2018/01/30/3ad44fd0fa0422cf3ccf07bc50257788/p-3-orion-file-afp.jpg

CNNニュース
https://www.cnn.co.jp/world/35113922.html