「彼は我々のヒーローです」。国技館へ祝福にかけつけた駐日ジョージア全権特命大使、
レバン・ツィンツァゼ氏の声も弾む。栃ノ心が14勝目とダブル三賞で初優勝に花を添えた。

前日まで伸ばしていたひげは剃(そ)った。「負けて終われない」。
そう思うと硬くなりそうなものだが、いつも以上に落ち着いていたそうだ。浅く右を差す。
左は遠藤の差し手を抱える。ここから怪力を見せる。
すくい投げを繰り返して敵の体勢を崩し、押し出した。

 西から東の支度部屋へ移動し、東の正横綱の場所で髪を整えた。
「横綱の席だから、座りづらい。まさかこんなことになるとは思ってなかったからね」と苦笑い。
恒例の優勝者インタビューには「ほんとに幸せです!」と切り出した。

 いろんな人への感謝を述べる中で、「私の国のみなさん」と口にした。
前夜はテレビ電話でジョージアの父、母、妻と語り合った。
「みんなで泣きながら話しました」と栃ノ心。
昨年11月に生まれた長女アナスタシアちゃんには、まだ会えていない。
そのつらさの半面、優勝を経験した父として会えることになった。

 首回りから腕にかけて大きく波打つ筋肉。腹はムダに出てはいない。
大木のように太く揺るがぬ両足。長い指が土を嚙(か)む。まさにスモウレスラーだ。
「これからも親方の言うことをきいて、またいい相撲をとれるように頑張ります」。
春場所は久々の三役復帰が確実。ジョージアのヒーローには、まだまだ上がある。


■「国民栄誉賞」を検討

 ジョージア(グルジア)出身の力士として初の幕内優勝を果たした栃ノ心に対し、
日本の国民栄誉賞にあたる表彰が検討されることになった。
28日、国技館を訪れたレバン・ツィンツァゼ駐日ジョージア全権特命大使が明らかにした。
同大使は「栃ノ心が大関、横綱になると確信しています」と話した。

画像:パレード出発前、車に乗り込み手を上げる栃ノ心(右)
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