2017/08/14 17:04(オーストラリア)
【8月14日 時事通信社】オーストラリアのジョイス副首相が、ニュージーランドとの二重国籍だと判明した。ニュージーランド政府が14日、確認した。移民国家の豪州では国民の6人に1人が二重国籍だが、連邦議員の二重国籍は違憲。副首相は議員辞職を迫られる恐れがある。

 副首相は議会で「私は豪州生まれ。他国籍を持つとは想像もしなかった」と語った。父親がニュージーランド国籍も持っていて、息子にも自動的に与えられていた。こうした経緯でも辞職が必要か、最高裁に判断を求めている。

 ジョイス氏は、与党・保守連合で自由党と連立を組む国民党党首。与党は政権党を決める下院(定数150)でぎりぎり過半数の76議席しか確保していない。ジョイス氏が辞めれば過半数割れし、ターンブル政権は不安定になる。

 豪州では7月から、議員の二重国籍が相次ぎ発覚している。野党・緑の党の2人が議員辞職したほか、カナバン資源・北部担当相が閣僚を辞任した。カナバン氏も同様に、議員辞職について最高裁に判断を求めている。(c)時事通信社
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