──〈Going Going WACK TOUR〉沖縄公演で、「ピアス」を歌っている時にYUKAさんが涙を流していたってことを聞きました。それはどういう涙だったんでしょう。

YUKA : 最近、ずっと涙腺が緩いんですよ。沖縄1日目の夜にMAYUとホテルでしゃべったんですけど、1番ぶつかったのがMAYUだったんです。
MAYUは仕事熱心な人だから、甘えているんじゃねえと思っていたんだろうけど、それで気まずくなっちゃっていた時もあって。
MAYUとは一生分かり合えないんじゃないかと思っていた時もあったけど、話したら分かってくれて。私もMAYUのことを知らなかったし、MAYUも私のことを知らなくて。
何時間もホテルでしゃべっていた次の日だったから、涙が溢れてしまったんです。

──こうやって話していると、YUKAさんは、できるならばEMPiREを続けたいって気持ちがあるんじゃないかなと思ったんですけど。

YUKA : うーん、未練はない訳ではないです。

──EMPiREで過ごした1年半は、YUKAさんにとってはどんな日々だったんでしょう?

YUKA : すごく濃かった。この活動を始めるまで、自分が暗いとか欝気だって思ったことはなかったんですけど、心の奥に人に分かってもらえないって気持ちがあって、そこに立ち入って欲しくなかったと思っていたんだなって。
心の奥の壁を何枚も集めて、常に数十メートル先からしゃべってる状態で人と接することが増えていった。常に人のことを心から信用できなかったし、心が開けなかったんです。
ちっちゃい時、男の子から心無いことを言われたとかもあるんですけど、そういうのも無意識のうちに堪えていたっぽくて。今回脱退することになり、自分を一から見つめ直して、こういう人間だったんだなっていうのが分かりました。

今、初めて人として変わりたいと思っている

──そういう自分自身を変えたいと思いますか?

YUKA : …… WACKに入る人って「変わりたい」って言って入って来る人が多いじゃないですか? 私はそうじゃなくて、アイドルが好きで、そういう職業への興味、という前向きな理由で入った。
でも、今まで生きてきて初めて、人として変わりたいと思っている。性格で損をしているって言われることが多いし、もっと楽な生き方があるのかなって。

──最初にインタビューしたとき、完璧主義で頑固なところがあるって言っていましたけど、自分をさらけ出したり、弱いところを、近くにいる人に見せたくなかった?

YUKA : そうかもしれない。小さいときの経験も影響しているんですけど、物事を人に相談するとか甘える手段が分からなくなってしまって。
愛情だと思うんですけど家族も放任主義だったから、困ることがあっても自分の中で1人で解決してきた。
そういうことも全部積み重なって、自分のことを知られないように知られないように、みたいな性格になっちゃったのかもしれない。


──たらればの話をしてもあれですけど、もう一度EMPiREに戻ってくる可能性はないですか?

YUKA : 可能性があるとしたら、私がまたオーディションを受けるとかそういうことになって来ると思いますし、それで合格できたらですけど。