誰かに慰めてほしかった
誰かに引き留めてもらいたかった
一人で抱え込むにはあまりにも重すぎるこの気持ち
時間の波が傷を洗い流してくれるはずだったのに
もうさざ波の音ひとつ聞こえない
どこまで歩けば終わるのか
コンクリートの水溜まりを歩く
うつむいた僕に降り注ぐ
逆さまになった月の光
廃棄のような白い家
庭に散らかった過去の遺物
埃まみれの写真
かつての僕のメモリー
すべて埋もれてしまうだろう
何もかもが遅すぎたんだ
風が吹けば飛んでいく
さよならも言えずに
僕は天井へと吸い込まれていく