最初は『太陽の牙ダグラム』(1981年)から「24部隊」です。劇中の最強部隊かもしれません。本来はデロイア星の首都カーディナルを防衛するため、各地から集められた精鋭を集めたチームでイメージカラーは青。特注の軍服はもちろん専用の輸送機まで持っているエリート軍人のチームです。

隊長のブリンク大尉以下、ラッド、テニスン、バレルの4人編成のチーム構成になっていました。乗機はコンバットアーマーの「ソルティックH8RF ラウンドフェイサー コーチマSpl.」。地球連邦軍の主力機である「ソルティックH8 ラウンドフェイサー」の改良型です。

外見上の差異は背中のターボザックと、それから動力ケーブルで接続されたアームリニアガンだけですが、細部にわたって改良を施され、ダグラムと同じXネブラ対応の高性能機にまで性能がバージョンアップされていました。

そして、初登場ではダグラムが所属する勢いに乗るゲリラ陣営を圧倒するも、様子見ということであっさりと撤退していきます。その次のダグラムとの戦いでも4機を並べて1機に見せるというフォーメーションで翻ろうしました。ここまでの戦いで圧倒的な実力差を見せつけます。

本作では正攻法でここまでダグラムを苦しめた例はあまりなく、当時観ていた筆者もどうやったら勝てるかまったく予想できませんでした。しかし、その方法は簡単だったのです。いわゆる自滅でした。

決戦で他の機体も大量に導入されたことで、連邦軍はよりにもよって各部隊の指揮を24部隊のメンバーに個別で任せてしまいます。個々でも強い24部隊のメンバーでしたが、この采配は明らかに凡ミスでした。24部隊はこれによりフォーメーションを使うこともできず、ゲリラ陣営の小回りの利いた攻撃で個別に撃破され、最後に残ったブリンクとバレルもダグラムの前に敗れます。

ちなみに24部隊がバラバラに行動した理由に関しては劇中では触れられておりません。筆者の想像ですが、あまりに強力な敵に設定したため、こんな形でしかダグラムが勝てるビジョンが浮かばなかったのではないか?とすら思いました。それほど24部隊の実力は飛び抜けていたイメージがあります。

続いて印象深かったチームは『聖戦士ダンバイン』(1983年)に登場した、クの国のガラミティ・マンガン、ニェット、ダーの3人による「赤い三騎士」です。搭乗機はクの国が独自に開発したオーラバトラー「ビアレス」の装甲の一部を赤くした特別仕様でした。

キャラデザインを見ると一目瞭然ですが、赤い三騎士は黒い三連星のセルフパロディで、設定書のポーズも同様のものが描かれています。チームの連携技である「トリプラー」は三位一体の攻撃で、こちらも黒い三連星の「ジェットストリームアタック」をほうふつとするものでした。

その実力はかなりのもので、主人公機ビルバインに乗ったショウ・ザマを気絶させるほどの力を見せます。しかし、結果的に必殺のトリプラーも破られて、どこかで聞いたような「踏んずけてった!?」というセリフを残して敗北しました。

真面目に考察すると、バイストン・ウェルに転生した黒い三連星という説も考えられます。完全な余談ですが、こういった黒い三連星のパロディは、その後にも多くの作品で見られていました。TVアニメ『焼きたて!! ジャぱん』(2004年)第29話「迫撃!! ブラックジャぱん誕生!」では、黒い三連星そっくりのガイア、オルティガ、マッシュという三人組が登場したことは一部のファンには有名な話です。

そして最後にご紹介するのが、『機甲戦記ドラグナー』(1988年)に登場した「ゲルポック隊」。メンバーはゲルポック少佐、チェンドル特務少尉、アデン中尉の3人です。搭乗機はギガノス帝国軍のメタルアーマー「ゲルフ」に大気圏内用飛行装備「フォルグユニット」を装着した「MAFFU-08A ゲルフ・マッフ」にゲルポック。火器強化型の「MAFFU-08B ヤクトゲルフ・マッフ」にチェンドル。索敵能力強化型の「MAFFU-08C レビゲルフ・マッフ」にアデンが搭乗しています。

この役割分担で各機の装備が違う点がこれまでのチームでは見られなかった点で、作品の主人公チームである「ドラグナー遊撃隊」もそうですが、よりリアルに描かれた部分でした。

このゲルポック隊も独自のフォーメーション攻撃を持っています。「クロスライン戦法」と呼ばれるこの攻撃方法は、各機体の特徴を生かしたもので、チェンドルの砲撃支援とアデンのジャミングで敵の連携を崩し、ゲルポックがコーキング・ガンで相手の動きを封じるというもの。初戦でD-2カスタムを鹵(ろ)獲するという戦果を挙げています。

しかし、結果的にドラグナー遊撃隊の前に敗れてしまいました。
※一部略

 マグミクス8.9
https://magmix.jp/post/104281