新たな層の観光客を掘り起こそうと、
和歌山市のタクシー会社が昨秋からコスプレ愛好家に人気の撮影地を巡るツアーを始めた。
インスタグラムなど「SNS(会員制交流サイト)映え」する写真が撮れると利用者の評判は上々だ。

企画を提案したのは地域情報サイトを運営する会社「ビーフレンズ」の三木いづみさん(31)。
自身もコスプレ歴10年という。
きっかけは、地元タクシー会社がNHK大河ドラマ「真田丸」の人気にあやかろうと昨年導入した特別車、
「真田タクシー」の利用低迷だった。

特別車は、人気ゲームに登場する戦国武将、真田幸村のキャラクターを車体に大きく描いている。
ただ市内のタクシー利用者の多くは高齢者で、派手過ぎるデザインが敬遠されていた。

三木さんは「市内には『聖地』が点在している。コスプレイヤーなら目を輝かせるはず」と、
特別車で巡る撮影ツアーを考案。
立ち寄るのは和歌山城や、西洋の街並みを再現したテーマパーク「ポルトヨーロッパ」、
れんが造りの弾薬庫が神秘的な深山砲台跡と、いずれも近年、SNSで話題の「絵になる」スポットだ。
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撮影地に向かう前に、鏡があり着替えや化粧ができる施設へ案内するなど、愛好家ならではの配慮も。
参加したコスプレイヤーの飛蛍さん(21)は
「普段はなかなか撮れない場所で撮影できた。コスプレイヤー目線のツアーだ」と満足げだった。

一般社団法人世界コスプレ文化普及協会(名古屋市)の担当者は
「イベント期間中の限定ではなく、
 日常的にコスプレ愛好家向けのツアーを行っているタクシーは聞いたことがない」と話す。

三木さんは「和歌山市は関西空港からも近い。県外はもちろん、海外の人にも来てもらえたら」と、
さらなる利用者の増加に期待を寄せる。

ツアーは夕食付きで4人グループなら1人7700円。
和歌山の観光ポータルサイト「わかやま旅案内所」のホームページで予約できる。

写真:「真田タクシー」でコスプレ愛好家に人気の撮影地を巡るツアーを企画した三木いづみさん
http://www.sankei.com/images/news/170805/wst1708050062-p1.jpg

以下ソース:産経west 2017.8.5 14:45
http://www.sankei.com/west/news/170805/wst1708050062-n1.html