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2020/06/05(金) 22:04:46.14ID:WM9EkOaa0日本大学教授 末冨芳さん 不安利用した拙速な政治
いったい何のために、「9月入学」を導入しようとしたのでしょうか。膨大なコストが
かかるのに、目的もはっきりさせず、政治家たちは暴走してしまいました。コロナ禍の
「火事場」に直面し、グローバル化という言葉に踊らされ、9月にリセットすれば
うまくいく、と思考停止に陥ったとしか思えません。
これまでも政治家は、教育基本法の改正や愛国心の強調など、教育を「国民統合」の
手段として安易に使ってきました。今回も当事者の不安を利用し、現場の意向も顧みず、
「改革」をぶち上げました。大学入試の英語民間試験や記述式試験の導入失敗は記憶に
新しいですが、コロナ禍でも繰り返されたのです。
安倍晋三首相は2月末、専門家に諮らず、全国一斉休校を要請。地域の事情も考慮
されませんでした。子どもの学びを奪うことが、リーダーシップと見せるための道具に
使われたとすれば大問題です。
直近の「9月入学」は見送りの方向ですが、今後の動向も注視する必要があります。
首相はこれをレガシー(遺産)にしようと考えているかもしれませんが、すでに国民を
分断してしまい、実現は難しいのではないでしょうか。
(続く)