ある夕刊紙でビアガーデンを話題に取り上げており、目にとまった記述があった。

「ジンギスカンの匂いの中をランナーが走るかも」と。

「ジンギスカン=北海道」のイメージだけで書いたと思われる。確かに会場でメニューとしては提供されるが、公園周辺に匂いなどはたちこめていない。春のお花見期間中の「円山公園」なら、うなずける表現なのだが……。

 この間、札幌の冬の状況も含めて、東京発信の報道で、こうした誤解を招く表現が少なからずあった。

“困惑”する市民に追い打ちをかけたのが、北海道、札幌を中傷する在京キャスターやSNS上のコメントだった。「東京から奪った」「コースは直線で何もない」「町並みが美しくない」などといったもの。

 いま、札幌の市民感情は“困惑”から“怒り”に変わりつつある。

札幌市長と森氏、橋本大臣の親密な関係

 11月15日発売の月刊誌「財界さっぽろ」12月号では、東京五輪のマラソン、競歩の開催問題を約20ページにわたり緊急特集した。

 今回、秋元克広札幌市長が受け入れを即断即決した背景には、2030年の冬季オリンピック・パラリンピックの招致が、少なからず影響している。
10月上旬、札幌を訪れたJOC幹部の「ここ(札幌ドーム)でマラソンを開催したことはあるんですか?」という“意味深発言”に触れながら、開催決定までを振り返った。
全国メディアが報じない、秋元市長と森氏、橋本聖子五輪担当大臣との親密な関係にも言及した。

 11月1日のIOC調整委員会終了直後に実施した、橋本大臣への単独インタビュー「“特別な存在”バッハ会長だから移転を決断できた」も掲載。

 その上で、札幌の観光スポットを加味した上で、関係者への取材から見えてきたマラソンコースを大胆予想している。

「財界さっぽろ」12月号は、公式ホームページからデジタル版も購入できる。店頭より1日早い11月14日からの発売となる。
(「財界さっぽろ」編集部)