>>314
(続き)

なぜそうなるのか。いまの20代が政治意識を形づけられた時期に経験したのが
09〜12年の民主党政権の失敗とアベノミクスによる景気回復だ。
このコントラストが原体験のように残って「野党にとって絶望的な支持の低さ」に
つながっていると遠藤さんは見る。また、40代以下は旧民進や共産より自民の方が
改革志向が強いと認識していることもわかっており、こうした政党観も影響している
ようだ。

野党にとって痛いのは、公文書改ざんなど政権側の不祥事をいくら追及しても、
若者には響いていないことだ。遠藤さんは「学生たちも、野党は批判ばかりで
生産的でないと見ている」と話す。

こうした若者たちもいずれ社会の中核となり、政治参加も増えていく。自民支持が
盤石でないとしても、野党はどうやって支持を広げていくか。難問だが、政党政治の
未来のためには逃げることはできない。

(終り)