だが小林よしのりは、玉川、岡田を非難しているつもりでいながら、実は玉川、岡田のことを「全知全能の神」であらねばならぬと思っているのである。
 玉川徹、岡田晴恵は、森羅万象のあらゆることについて「全知」し、先々までを見通せる「全能」の存在であり、全てを悟り尽くし、百年先の事象まで見抜いて、徹頭徹尾何一つ間違いのない、完璧なことしか言わないものだとでも認識していなければ、こんな文句は出てこない。
 モーニングショーは神として降臨した存在で、玉川、岡田の言葉は「聖書」だと思い込んでいるから、少しでも以前と異なる発言があると、目の色を変えてその発言を探し出してきて、「違うじゃないか!」と息巻くのである。