日蓮正宗も創価もどちらにしろ今では機能不全だけどな。

戦後日本国民の心の穴を埋める役目をしたのは、日蓮正宗から端を発した創価及び各種新興宗教であることは確か。

その役目は、敗戦で今までの神国思想が否定され信じるものがなくなった国民の代替え思想。
国民は神国思想が全否定され「何が本当に正しいか」が分からなくなった。
そういったときに絶対正しいを掲げる日蓮思想は極めて魅力的だった。

霊友会や立正佼成会も日蓮思想で急成長した。
しかし、霊友会や立正佼成会は霊能を重視するので霊に理解がある人でないと取っつけない。
その点、大御本尊という衆生救済の絶対的な物の象徴を掲げた正宗や創価は、他の霊能日蓮系よりシンプルで分かりやすかった。

天皇を中心としたアジアの盟主がアイデンティティーだった日本国民は、経済成長にアイデンティティーを切り替えた。
その経済成長に創価の現世利益が合致したのはご覧の通り。

戦後の価値観崩壊は遠い昔となり、宗教による日本国民の心の穴埋めは殆ど必要無くなった。
その代わり、若者のプチ心の穴埋めとなる占いやスピリチュアルが流行。

新興宗教は役目を失って軒並み衰退。
しかし、他の宗教が機能不全となるなかで、創価は現世利益思想のお陰で他の宗教と異なり生き残りが可能。
急速に衰えているのは霊友、立正、天理や生長の家などの霊能系やユートピア系の宗教。
霊能やユートピア宗教は、経済や会員獲得よりも神憑りやユートピア理想を優先にしてきた。
これでは組織を維持する経済面を保てない。

創価は現世利益思想のお陰で、一種の企業体組織を作り上げた。
他の宗教が武器とした神憑りや大御本尊という物神崇拝やユートピア思想は創価に不要。

創価は必要悪宗教だが、創価学会が現世利益を元に作り上げた政治・経済を軸にした勝利や功徳体系を欲する国民は創価を求め続ける。
創価の衰退は進むが、このような会員が創価の経済的なパトロンを続ける。
創価は他の新興宗教のような急な没落と異なり、経済や権力基盤を元に粘り強く維持を続ける。