■職権濫用しての嫌がらせ

 またこの平成5年には、学会員の現職警察官による阿部日顕日蓮正宗法主に対する職権を濫用しての嫌がらせ事件も生じている。

 平成5年5月26日、日蓮正宗の末寺住職の葬儀を終えて中央自動車道を走行していた阿部日顕日蓮正宗法主一行の車列に、
1台のパトカーが接近、強制的停車を求めて八ヶ岳サービスエリアへと誘導。
その後、パトカーに1人で乗っていた警察官が「無謀な運転をしているため、他の車が走りづらいと通報があった」などと通告、
職務質問を行ったのだが、その際、件の警察官は不可解なことに責任者の謝罪を求め、
阿部日蓮正宗法主に車外に出て、謝罪するよう要求したのだった。

 しかし阿部日蓮正宗一行の車列は制限速度を守っており、問題はなかったことから事態は収束し、
阿部日蓮正宗法主一行は現場を離れたが、その際、阿部日蓮正宗法主が車のウインドウを開け、件の警察官に「ご苦労様です」と声をかけた。

 すると事件から5日後の5月31日付「聖教新聞」の「寸鉄」に
「日顕の車列、危険走行と高速道路で警察に御用。“暴走宗”盲従は地獄行き」との誹謗記事が掲載されたのを皮切りに、
日蓮正宗を誹謗中傷することを目的に発行されている「地涌」なる怪文書などで、
「警察の厳しい責任者追及の声に怯えたのか、日顕本人がガラス窓を開けて登場。
『申し訳ありませんでした』と深々頭を下げ、ようやくけりがついたそうである」
などと事実をねじ曲げての誹謗記事が相次いで掲載されたのだった。