手術中の女性患者の身体を盗撮したとして、京都府警下京署は28日、府迷惑行為等防止条例違反の疑いで、京都府立医大病院耳鼻咽喉科の医師、新井啓仁(あきひと)容疑者(43)=京都市北区=を逮捕した。黙秘している。手術中の別の女性を映した動画も見つかっており、同署は盗撮を繰り返していたとみて調べている。

逮捕容疑は昨年11月29日、同病院で手術を受けていた府内の会社員の女性(27)の身体をスマホで動画撮影したとしている。

同署によると、当時女性は全身麻酔のため意識がなく、衣服がはだけた状態で写っていた。周囲には他のスタッフもいたが、盗撮には気付いていなかった。

新井容疑者は昨年12月14日、JR京都駅で女子高生のスカート内をスマホで盗撮したとして、府警が同条例違反容疑で事情聴取。その際、押収したスマホから動画が見つかり、捜査していた。

府立医大病院の夜久均院長は28日に会見し、「患者からの信頼を裏切るあるまじき行為。スタッフへの教育を徹底する」と謝罪。今後、医師らが手術室にスマホを持ち込む際には、適切な使用をするとした誓約書への署名を求め、再発防止に努めるとしている。