孤独のグルメのガイドライン 谷口26ー
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> アームロックしていってね!!! <─‐- _f`!/ Y⌒ヽ
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孤独のグルメのガイドライン 25み雑炊は来月から
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/gline/1598602498/ 韓国人「日本のミネラルウォーターはフクシマの味ニダww」 五郎「くそっ!また滝山が俺の上に雨を降らせやがった…!
今飛んで行ったヘリも滝山の命令で俺を監視してるんだ
あのコンビニ店員…あれも滝山の手下だ。俺のパンにだけ薬を混ぜている
だが普段と違うタバコを注文してやった時には慌てたはずだ。そっちには薬を混ぜていないからな
あのカラスだって滝山の操縦するドローンに違いない
俺には全部分かっている…」 フトシ…おまえが野球部でエースだったとき、おまえの晴れ舞台をおじさんも甲子園球場で観戦してたんだぞ…フフ…
まあ、黙ってたのは悪気があったわけじゃないんだ。別に言う必要も無いと思ってな、ただそれだけさ…。
叔父と甥っ子の距離感なんてそのくらいでいいんじゃないかなァ…。
暑かったよなァ、あの日の甲子園は…おまえもマウンドで汗だくだった。苦しい試合運びだったしな、冷や汗もかいただろうが…。
俺もあのときはまだ若かったからな、腹が減ってカレーなんてものを買って応援しながら食ってみたが、味もよく覚えてないな…とにかく暑くて…熱くて…。
……あ、あァ………暑い…いや…寒い……?なんて…なんて寒いんだ………うぅ、フトシ………どこ行くんだフトシ……まだ話が…………い、いかんなァ……話の途中で…………
天気予報が「災害レベル」と騒ぐ連続猛暑日の3日目。電気を止められた六畳一間のアパートで脱水症状による全身の痺れで横たわったまま動けないゴローのぼんやりと映る視界に、二匹のハエがブンブンと元気良く飛び回っていた。 フトシの球を顔に受けた選手が死亡した
しかし、フトシが未成年だったのと試合中の事故という扱いで罪に問われなかった
だが法や社会が罰しなかったのが良くなかった
フトシの中に、これを境にハッキリと殺しの快感が芽生えてしまった
井之頭一族として、殺人そのものは避けて通れない運命かもしれない
だが、十代でのデビューはあまりにも早かった 孤独のグルメSS 「滝山VSお口スッキリガム」
昨日の酒が抜けない滝山。体がだるく頭も痛い。床で寝てしまったようだ
滝山「何か…何かねえかな…」
寝転がったままテーブルの上を手で探る。プラスチック容器が指に当たり、カシャリと中のガムの音がした
滝山「あーガムあったなあ。いつ買ったんだっけ…そうだサンプル貰ったんだこの前」
容器を振って口にガムを放り込んだ。無意味にラベルを読む
滝山「異次元!驚きのスッキリ!…まったく、ガムなんて何も進化してねえよにコピーだけご立派だあ」
5~6回噛むうちに滝山の表情が変わっていく
滝山「こいつは違う、違うぞ!確かに違う!日本の食い物に許容される刺激じゃない!オッ、オッ、オッ」
驚きつつもそこは刺激を求める男。スピードを上げて噛み続ける
滝山「なんじゃこりゃ!すげ!すっきりとか冷たいとかじゃねえ、口の感覚が持っていかれる!」
ついに叫び声が出た
滝山「ウホオオオオオ!口に掃除機を突っ込まれて全開にされたみてえだ!息するたびに楽しい!最高だ!ん!?」
目の前のコップや空き缶がガタガタ揺れたと思うと、滝山の口へ吸い込まれた。皿も、スマホも、ペンも、机の上にあった物が次々と吸い込まれる
滝山「こりゃ、何だ?やべえ、なんだ、止めなきゃ」
ジェットエンジンのような高い音を響かせ、部屋じゅうの物が滝山の口の中へ消えていく
滝山「オオオオオオオオオ!オオオオオオオオオオオ!ンオオオオオオオオオオオ!」
何も無くなった部屋の壁紙が剝がれ、それも吸い込んだ後、滝山はしばらく立ち尽くしていた
やがて滝山の口の前に真っ白な渦が現れ、ほどなくしてその中に滝山も吸い込まれて消えた
世の中は独身中年が消えたところで誰も気にしない。その後のことは誰にも分らない これは中国の伝説の怪物、犭貪(とん)だな。何もかも全てを食い尽くし、最後には己まで喰らい無になる。 インフィニティってんじゃないしな
シビックtypeRってのも…
アルピナB5か
うんこれちょっといいな
こういうバキバキチューンのセダンを買っていって… 家族で乗れるセダンを買ってほしかったのにみて下さい!夫はアルテッツァ(マニュアル)を契約してしまった! 孤独のグルメSS「滝山アンパンチ其の壱」
滝山は震えた。着ぐるみショーのフリをした児童誘拐事件が起きている
それだけは事実だが、統合失調の滝山にはもはやそれが巨大権力の陰謀としか思えない
滝山「子供を助けるぞッ!」
外へと飛び出した
「みんなー!こーんにーちはー!」
司会に合わせてアンパンマンが客席に手を振ると、子供達のテンションもマックスだ
場の全員があまりにも着ぐるみに視線が釘付けだったので、舞台に駆け上がる滝山をさほど気にする者はいなかった
気付いたときにはもうファイティングポーズを取っている
滝山「政府の思い通りにはさせないぞッ!」
場が凍り付く。一瞬の沈黙をついて滝山の右ストレートがアンパンマンの顔にめり込んだ
「やあみんな!いつも応援ありがとう!ぼくアンパ」
舞台の光景と合わないイベントショーの音声が流れたがすぐに切れた。スタッフも異常を察知したのだろう
滝山「どうだ俺の正義の拳はッ! …!?」
司会の声が会場の沈黙を破る
「大変だよー!みんなでアンパンマンを応援してねー!がんばれアンパンマーン!」
流れるような進行に子供達が声援を送る。それはテンションにまかせた獣の叫びのようだ
「アンパンマーン!」「アンパンマーン!」「がんばれー!」
その声を受けて着ぐるみがスッと構える。演技ではなくリアルな格闘の動きだ
滝山「しぶとい野郎だ!今度こそ終わりだッ!」
全体重を乗せた左ストレートが再びアンパンマンの顔をとらえたが、アンパンマンは右フックをクロスカウンターで合わせている
そのたった1発で滝山は仰向けに倒れ、しばし痙攣して動かなくなった
「ありがとう!みんなの応援で、元気100倍アンパンマン!」
音声に合わせて着ぐるみが右こぶしを上に突き上げる。子供達はもはや宗教レベルの熱狂を見せていた
相手が悪かった。司会、スーツアクター、その他スタッフ達はキチガイの乱入など日常茶飯事だ
この程度の対応はできて当然のレベルまで鍛えられている
借りもののイベントスペースで警察沙汰は禁物だ。スタッフは滝山を運び出して道端の植え込みに放り投げ、それでコトは終わった
セミも鳴かない猛暑の中、うつ伏せの滝山を太陽が容赦なく焼いていた ですからごめんなさい
カウンターというのは相打ちのことじゃないんですよ
漫画で広まったデマでしてどうも ジョーのクロスカウンターで誤解し、一歩で矯正されてるから大丈夫です 孤独のグルメSS「滝山アンパンチ其の弐」
滝山が倒される様子はさっそくネットに拡散し、アンパンマンを称えるコメントで溢れた
「正義のアンパンチ」「子供のヒーロー」「神対応」「社会のバイキンをノックアウト」「アンパンマン、ガチで強かった」
イベント業者の巧みな対応を褒める者、障害者叩きの様子を褒めるポリコレ嫌いの者、単に暴力が好きな者etc
滝山もその動画を眺めている
脳への衝撃と炎天下での生命の危機で、一時的に健常モードに戻っていた
滝山「着ぐるみの顔をいくら殴ったって効くわけないよな。それに我ながら酷いテレホンパンチだ」
体の背中側が焼けて真っ赤に腫れ、軽くシャドーボクシングをするだけで鋭い痛みが全身を襲う
苦痛をこらえて熱いシャワーを浴びる。汗を流すだけではない。恥をさらした己への戒めだ
痛みに歯を食いしばり、喉から絞り出すように息を吐くと今度は机に向かって図面を引き始める
滝山「俺の慢心はもう消えた。残る問題は敵のホームグラウンドで戦うという不利、これをどう覆すかだ」
気付けば午前3時を回っていたが眠さは無い。連日浴びるほど飲む酒にも手が伸びない
古いアパートで明かりが点いているのは滝山の部屋だけだった そろそろ寝るか、と万年床にゴロンと寝転がり普段の習慣でユーチューブを点ける。
トップ画面に大きなフォントのタイトルが目に飛び込んできた。
「無敵の人、子供達の前で正義のアンパンチ一発でノックダウン!ww」
アップロードは3時間前で25万再生まで伸びている。再生するとやはり自身の醜態が酷い手ブレでろくに編集もされていない状態で流れた。音声も小さい。それがさらに滝山の癇に障る。
大きく深呼吸をした後、これも次の勝利への分析のため、と歯ぎしりをしながら観ていると投稿主のチャンネルのアイコンに違和感を覚える。
丸い円の中に「ゴロキンTV」の文字。「ゴロキン…」声に出してつぶやく。滝山の視線は画面に留まっているものの、内容はすでに耳に届いていない、そんな表情であった。 力石とジョーの戦いは「あしたのためにその3:クロスカウンター」にて引き分けで幕を下ろす。
この戦いからジョーと力石の友情が生まれ、葉子の恋心も生まれる。
そして滝山も…… カウンター議論けしかけるのやめなよ
全然わかんねーし
調べたらあしたのジョーだけじゃねーか
5,60代がギャーギャー言ってるだけで迷惑 クロスカウンターって言うのはね、誰にも邪魔されず、自由でなんというか相討ちでなきゃあダメなんだ。 孤独のグルメSS「滝山アンパンチ其の参」
ネットが盛り上がったおかげでヒーローショーは普段の3倍近い客入りになっている
「こんにちは!僕アンパンマン!」
着ぐるみが喝采を浴びる中、舞台脇からのっそりと現れる影。アンパンマンの着ぐるみがもう1体現れた
会場をまた沈黙が包んだ。人々の表情には先日よりも困惑が浮かんでいる
『やあみんな!アンパンマンだよ!』
声はアンパンマンのそれだ。会場のスピーカーではなく着ぐるみそのものから音声が出ているのでむしろリアルだ
だが違う。何よりも違うのは頭の形状。横から見ると平べったく、どら焼きのような形だった
これは滝山の設計ミス。正面から見た状態しか考えずに作ってしまった
次に着ぐるみ特有のオーバーアクションやボディランゲージをしないので、意図が伝わってこない
ただ滝山は何かを伝える気など毛頭ないのでこれは仕方がない
そしてスーツが妙にピッチリして細く、マントが無い。格闘の邪魔なので余計な物は付けなかった
『お前は悪者だな!僕が倒してやるぞ!』
音声に合わせて滝山が構えた。中は暑いし、アンパンマンの頬の部分をスピーカーにしたのでちょうど頭の両脇で音が鳴って死ぬほどうるさい
滝山「全部分かってるんだ。お前らは俺を殺すつもりなんだ。このショーは俺を監視するためなんだ」
政府による児童誘拐の話は滝山の脳から消えている。統合失調は思考が一貫しない病気なのだ
相手の着ぐるみも構えた。あまりの珍事に司会も黙ってしまった
『いくぞ!アーンパーンチ!』
音声通りに右ストレートでいくと見せかけて滝山が腹を蹴り上げた。相手が体を折り曲げたところに背中への掌底
たまらず膝を付くと今度は胸元への蹴り。着ぐるみの頭部を巧みに避けた攻撃が続く
大人が絶句する脇で、子供達は盛り上がり始めていた
「え?偽アンパンマン?」「勝ってる方が本物に決まってる!」「いけーアンパンマーン!」「頑張れアンパンマーン!」
どちらに向けた声かは分からない。どちらもアンパンマンだし、言ってしまえばアニメの着ぐるみなど全部偽物だ
暴力に酔いしれる人間の本能は、むしろ常識にとらわれない幼児の方がハッキリ現れる
その喝采の中で滝山は一方的に倒れた着ぐるみを殴打し、駆けつけたスタッフ達には順番にパンチを食らわせて倒していく
『勇気100倍アンパンマン!みんな!またねー!』
発せられる音声と裏腹に、滝山は客席に手も振らず去っていく
アンパンマンのキックというレア技が見られて子供達のテンションは沸騰していた
~終わり~ 滝山や五郎が無双しだすととたんにつまんなくなるよなあ
せっかく前半は良かったのに この時代にSS新作が投下されているという事実だけで俺はやっていけるよ 小雪(さゆき)とバチバチにセクロスしてたよ。2巻の32話「セックスの後の大盛りカツ丼ともやし炒め」読んでないのか? いよいよ家業が切羽詰まったら
今や大女優となった小雪とのにゃんにゃん写真(古い)を文春に売り込めばいいかと考える五郎であった ミライースのハンドルを握っているゴロー
ブレーキが破壊されたらしい
ゴロー「こんなことをするのは滝山っ!しかし今回は違う!!」
その滝山のスバルサンバーは先ほど崖下へ音もなく消えていったばかりだ。やはりブレーキが効かなかったようだ
ゴロー「誰だっ、クソ、そうだ、ナカムラァ!」
犯人は浮かんだが、箱根の下りは残り15km。サバイバルドライブは続く 滝山が何かしらの精神障害を負ってるというのは原作の設定? 2巻が不評なせいで見てください!3巻が出なくなってしまった なんだァ、あんたら。2巻つまらないのか!出ていけ!こどグルはすでに信者ビジネスなんだ!
つまらないとかまともな感覚を持ったオールドファンは出て行け!(ドンッ) あー
まー
映画でも続編って大抵不評だし
全然意図していない要素が受けたので(滝山とかアームロックとか)
作り手が逆に意識しちゃうともうおしまいなんだよね ゴロ「えっ、このサカナ福島産なの…?」ガターンッ!バッ!ギュッ! それより滝山は応募も公開もしてない小説の設定をパクった映画が作られた時にどうしてる? 俺はお前のお母さんじゃないの
だから病院の薬飲んでハロワに行くこれしかない! 俺のAudi…安く買い叩きやがって…足元を見やがって……
大手中古車販売店、ビックリ・モーターのエントランスに立つゴローに気付いた営業マンが、その手にガソリン携行缶が握られているとに違和感を覚えつつも客と勘違いし、コンニチワーと声をかけるべく口を開けた瞬間、ゴローの持つ携行缶の液体が床にぶちまけられた。
「ふんっ!」バシャアッ!「ふんっ!ふんっ!!」バシャバシャアッ!!
営業マンや商談中の客たちはその奇行に気付きポカンと眺めたのち、ガソリン特有のケミカルな匂いにこれから何が起きるのかを理解し悲鳴を上げ、メインエントランスに立つゴローとは反対にある鉄扉に我先にと殺到する。
あらかたの液体を撒き終えたゴローの口元に不気味な笑みが浮かんでいた。 ゴローは狼狽していた。並んでいたラーメン屋の行列。行儀よく並び事前に情報を調べ、心待ちにしていたラーメンに胸を躍らせていたが、自身の前に並ぶ客にその友人らしき連中が続々とあとから合流したのである。
これでは自分に回ってくる順番が大幅に遅れてしまうし、自分より後続な並ぶ客にも迷惑だろう。
うろたえつつも振り返ると、やはり後続客たちがゴローに何か言いたげな視線を送っている。
「注意すべきだろう。が、店員を通した方がよいだろうか…」
狼狽しつつ思案を巡らせるゴロー。
一方、その姿を30メートルほど離れた電柱の影から望遠で動画撮影する滝山の姿があった。
「さあゴロー。どうする~?フフフ…いかんなァって言ってみろよ、ホレ」エキストラを使うのはカネが掛かったが良い動画が撮れそうだ。
目標は15万再生だ。 机の上で五郎のスマホが数度震える
「熊が現れました」
画面を一瞥し、五郎は銃を担いで出かける…だが、対象は本当の熊ではない
五郎はある山奥の医療施設と契約していた。それは医者では治せないような連中の隔離施設だった
たまに収容者が逃げるので、始末するのが仕事だ
しかし最近呼び出しの頻度が上がった。どうやら精神病だけではなく、引きこもりの収容にも手を拡げたようだ
山の麓に車を停めると、登りながら罠を確かめていく
施設から逃げた人間は山に五郎が仕掛けた小道・特徴的な立ち木・朽ちた看板・妙に目につく岩等によって無意識に誘導され
無数に仕掛けられた罠にかかるようなルートを歩かされる。罠にかからない場合は崖下や沢に落ちて死んでいる
山の中腹のあたりで1人見つけた。左足を上にして木に宙吊りになっている。だが様子が妙だ
逆さ吊りはいいのだが、胴体に銃弾が撃ち込まれ死んでいる
五郎「先に仕事をした奴がいたのか」
風に乗ってうめき声が五郎の耳に届いた。脱走者は複数だったようで、崖の中ほどに男がいた
やみくもに走って転げ落ち、偶然枯れ木に引っかかったらしい。頭から血を流し、右肩と右足が妙な方向に曲がっている
五郎は銃の狙いをつけ、乾いた音が山にこだました
スマホに「熊2匹駆除。複数なら事前の連絡が必要」と打ち込むと山を下りる
その目の前で五郎の車が吹き飛んだ。素早く木陰に潜んでスマホを取り出すが、電波障害で使い物にならない
五郎「この山は携帯が通じるはずなんだが…それに、銃を持った相手だな」
秋の山は既に薄暗くなりはじめていた 茹だるような夏の昼下がり、倒産した取引先の倉庫の一つに五郎と滝山は来ていた。
五郎「うんうん、こういうところに掘り出し物があるんだよ」
10メートル以上はありそうな、居並ぶ大きな棚の一つにハシゴをかけ、五郎は軽快に上まで登っていく。
滝山「ったく、蒸し風呂じゃねーかよ」
あとから倉庫に入ってきた滝山は、柱の「ベンチレヱタ」と書かれたスイッチを「最強」の位置までグイと回した。
大きな音をたてて、天井に設置された巨大なファンが回り始める。
五郎「え?ちょ、なんで、急に・・・あ、あっ、あああああぁぁぁーーーー!!」
断末魔の絶叫と、グモッ、グモュのような鈍い音が倉庫に響き渡る。
すぐに、細切れの肉片や内臓類がボタボタと滝山の前に降ってきた。
真っ二つになった五郎の頭部が降ってきた時、滝山は確かにその五郎と目と合った。 スマホを衛星回線に繋ぐと、連絡文が何通か届いていた
だが五郎の予想に反して、情報が少なかったことへの隔離施設側の謝罪はなかった
「脱走者は2名だが、そちらの画像には脱走した1名と当施設の職員が映っているのみ。残りの脱走者1名を始末すべし」
五郎「なんだって?じゃあ崖で俺が撃ったのは職員だったのか…」
施設側は普段は五郎に対応を任せきりだが、今回は複数で脱走したので職員も山狩りを行っていたらしい
五郎「向こうなりに気を利かせたつもりか。だがそれならそうと事情を言ってくれなきゃ。情報不足は問題を拡げるだけだ」
死体の顔を画像検索したところ、「ハルマゲドンが来る」などと町や電車で叫ぶ動画を300本ほど出しているYouTuberだった
ふと五郎が姿勢を低くする。異様な臭いが漂い始めた。動物とは違う。長期間風呂に入らない人間の臭いだ
その人影は、先ほど爆発した五郎の車を見下ろす位置で動かない
五郎「俺が車に戻るのを待ってやがる…」
夕暮れの赤い光から濃紺の闇になり始めた山で目を凝らすと、その小太りで猪首の体型がぼんやりと見える
そして独特の銃の構え。五郎には見慣れたものだった
五郎「滝山ッ!また人殺しか!」
素早くその人影が消えた。伏せてこちらに銃を向けたのだろう
滝山「あ、あ、五郎かあ?あー、車、ごめん」
五郎「ごめんで済むかハゲ!どうやって帰んだお前!」
滝山「うん、いやー、俺だって大変だったんだよ。なんか山の中に捕まっちゃって」
五郎「酒癖が悪いんだから控えろって何度も言っただろ。アル中で措置入院か」
滝山「ちょっと逃げたらあいつら銃持って追っかけて来るんだよ。3人くらい殺したけど、まだそのへんにいるんじゃないか?」
五郎「一緒に逃げた相棒はどうした?」
滝山「あいつは山の歩き方も知らんバカだよ。追手の注意をそらすために出してやったけど、すぐにどこか消えて、後は知らねえ」
五郎「じゃ撃ったのは職員か。話は最初に戻るけど、どうやって帰るつもりだお前?なんなら一緒に帰宅のドライブもできたんだぞ?」
滝山「うーん、じゃあ分かった。お前の携帯でタクシー呼んで車奪おう」
五郎「こんなとこ素直にタクシーが来ると思う?」
滝山「じゃあ下まで歩いてそのへんの車奪うか」
五郎「奪うのはお前がやれよ。俺は余計な罪は犯さない」
滝山「任せなさい!あー、シャワー浴びてビール飲みてえ」
この異様な体臭の滝山と一緒に数時間車に乗らないといけない。五郎はひたすら憂鬱だった 滝山は半裸で逃げている
走るたびに陰茎が左右に激しく振れる
さすがに滝山もこんな時は自分の人生を後悔する そんな恰好には理由があった
滝山「ハァハァ…ハァハァ…逃げるぞっ!人肉工場の事実を世間に知らせなければっ!」
それは文明国にあるまじき暴挙だった。滝山はその恐怖の工場から逃げ出したのだ うん
これこれ
この味
ステーキといえば双脚羊だよなあ いかんなァ…今日は商談なのにナマニンニクを8個も朝食に食べてきてしまった。
匂うだろうか…クサいだろうか…あー、イカンイカン… 孤独のグルメSS 松むらとエホ証
松むらも客足が途絶える時間帯がある。そんな時は掃除だ
客席側から自分の立つカウンターを眺め、汚れや乱れがないかをチェックしていく。そこは業務中は意外と気付かないのだ
入り口でガチン、と音がした。顔だけ出して表を眺める。そこには…
「神を信じろー!」「神に従えー!」「神を信じよー!」
一列に男女が並び、叫びながら店に石を投げていた
松むら「コイツら!昨日宗教勧誘を断った報復か!」
こぶし大の石が飛ぶ。後ろ手で戸を閉めた。間一髪、ガラス越しに松むらの頭の位置に石が命中だ
そこから数分にわたって石の雨だが、松むら店舗のガラスは全て防弾なのでヒビすら入らない
「神ををを信じろおおおお」
太い叫びの直後、店の前が赤く光る
松むら「火炎瓶!?」
消火器を掴んで再び勢いよく戸を開ける。手早く火元に噴射して消し止めた
「神は絶対なりいいいい」
店を囲んでいた人間が次々と木刀を構えて走ってくる
松むら「ウオオオオオオオオオオ!!!!」
その最初の1人の顔面に消火器を叩きつける。もう治らない感じに顔が陥没して倒れた
次の奴は脳天に消火器を食らってひっくり返った。噴水のように血が流れ出した
松むら「こいつらド素人だ。それなのに、信心のせいで全く恐れずに突っ込んでくる」
何人か倒していると、ブルドーザーが松むらに向かってくるのが見えた。運転席の男は何か叫んでいるがエンジン音で聞こえない
そうしている間にも別の男が木刀を振り下ろしてくる。反射的にその男の側頭部を消火器でフルスイング
倒すには倒したが、もうブルドーザーはすぐそこだった
と、路地から出てきた背広の男が松むらの脇を駆け抜け、ブルドーザーに何か向ける
それが拳銃と分かった時にはもう撃っていた。ブルドーザーは背広男と松むらの隣をかすめるように走り、派手な衝突音が響いた 松むら「助かりましたよ。あなたは…あっ」
五郎「店主、11月だ。煮込み雑炊を1つ」
松むら「ごめんなさい…それ…来年ですね」
2人は無事だったがブルドーザーは店に突っ込んでいた。さすがの扉も砕けて机や椅子が散乱している
操縦席では蜂の巣になった死体がパネルにベッタリと倒れてへばりついていた
頭を搔きながら被害状況を調べる松むら。五郎も頭を掻きながら店を後にした
五郎「宗教め…!」
タバコに火をつけて歩く。年内は業者も忙しいだろうから新規受付は不可能。よって工事は1月半ばになる
3月中に店が直らなければ煮込みシーズンが終わり、また次の11月を待つことになる
諦めと怒りが混ざった煙を吐き出して五郎が街に消えていった
完 松むらはなぜエホバ神を拒まれたのかな?理解できないよ。 >>656
HOSかぁ…いいんだけどさぁ…
BABEL BABEL BABEL BABEL BABEL BABEL
BABEL BABEL BABEL BABEL BABEL BABEL
BABEL BABEL BABEL BABEL (ry
うわぁ、なんだか凄いことになっちゃったぞ 人肉牧場→人肉市場→人肉工場
そして権力者の口へと入る
このカラクリが発覚したのは、それぞれの施設からフルチンで逃げ出した滝山、五郎、呉が出会って情報交換したことによる 「何ぃ〜?!あたしの襲名披露に、そいつらは出ないってのかい?!」
新しい林家海老蔵に決まった男の、脳天から突き抜ける不快な声が響いた
落語番組「頂点」レギュラー陣全員の出席拒否。それはメディアの扱いが数百分の1に減ることを意味する
時計の針を戻そう。元々その番組も世代交代を考えないせいで終焉を迎えるはずだった
だが飛行機事故によってメンバー全員が死亡。局は名前の知れた若手中堅を抜擢、番組は息を吹き返した
メンバーはいずれも曲者揃いだ
春風亭滝山:学生時代に落研とプロレス部を掛け持ちした経験から、プロレス落語を開発。闘いつつ絶妙に笑いを取るスタイルで落語界初の東京ドーム満員公演を果たす
WWEの年間最優秀試合にも選ばれた腕で、気に入らない座布団運びや司会者をジャーマンスープレックスで投げる様は番組名物
桂五郎:一見正統派解答をするようで狂気に満ちている。スイッチが入ると手を上げ続けて乱発
あまり自分から乱闘を仕掛けたりはしないが、切れて司会者の腕をガチ極めして2回折っている
月亭ゑてこ:ド下ネタ乱発で放送ではピー音ばかりだが、視聴者は口の動きから何を言ったのか想像して盛り上がる
ヒートアップすると人物全体にモザイクがかかったり、CG処理で透明にされる
古今亭呉:中国の落語公演で絶大な人気を誇る。外国人ネタを自分でやる分にはいいが「不法入国するな」や「中国帰れ」と振られると「俺は留学で来たの!」「俺は台湾人だ!」と叫び、あとは中国語で怒鳴りながらストンピングを見舞う
笑福亭ろく:ゑてこのネタを「大阪の恥」「上方というだけであれと同類扱い」と嘆き、さらに酷い下ネタを引き出す
メンバー同士のドタバタ展開が落ち着くと「もう酷い番組でしょ」とカメラに向かってコメントするお約束
柳家松村:周りの騒ぎには関与せずマイペースで回答する。乱闘で彼に絡むメンバーがいないため、実はガチンコだと一番強い説が流れている
中村神三:歌舞伎役者の座布団運び。「テキーラ飲め」「お前も誰か殺したか?」「ブラジャー先生」等、歌舞伎界で問題が起きるたびにイジられる
顔面を攻撃されそうになると「仕事できなくなる!」と叫び、それを聞いたメンバーに顔以外へ別の技をかけられる
大山らんち:横柄で尊大な典型的老害キャラ。殴られても投げられても態度を改めず、荒くれ者達の司会を務める
前回食らった技を挙げつつ「あれで死んでねえのかお前」「お前の次の司会に誰もなろうとしない」とメンバーにイジられる
このように奇跡のような顔ぶれが揃い、視聴率は45%を毎回維持している。ネット視聴も含めたら日本の半分以上が見ている番組だ
偏屈お笑いオタク以外にとって、落語と言えばこの「頂点」である。そのメンバーが誰も参加しない。林家海老蔵に下された判定だった
「あ、あたしの落語が、何が気に入らないってんだい?!」
付き人にコップを投げつけても彼の怒りは収まらない
「あんな、あんなテレビの笑かし番組の、タレント風情じゃないかい!あたしは天下の林家の海老蔵だよ!」
ここに至る理由は彼が考えているほど単純ではなかった 結局のところ五郎の死体は半分も見つからなかった
あたり一面からかき集められた部分からおそらく野犬に食い荒らされただろうと思われたが
大腿部や内臓などの一部には明らかに調理されたと見られる痕跡があった 孤独のグルメSS 五郎とエホ証
退屈な午後だった。机に向かっていた五郎は煙草が切れたことに気づく
五郎「コンビニ…行こうかな」
だがマンション前の道を見張るモニターに街宣車が映り、表情が険しくなる
嫌な予感が当たった。街宣車はマンション入り口で停まると、スピーカーが唸った
「神を信じろー!」「この世は終わりだー!」「神を信じろー!」
怒鳴り声に合わせて別のスピーカーから聴き慣れない曲が始まる
五郎はこの讃美歌というものが嫌いだ。イデオロギーを音楽にのせる行為には吐き気がする
モニターを何度か切り替える。マンション裏手に真っ黒なウインドーのハイエースが停まっていた
五郎「表が陽動で裏から襲撃…そして挟み撃ちかっ!」
階段を駆け上る男達の手には鉄パイプ、鉈、金属バット等。五郎はナンバーロックされた隠し戸棚に走る
そんな時に運悪く廊下を歩いていた宅配の男がまず襲われた
神の名を叫び、相手が動かなくなるまで武器を振り下ろす。まさに宗教の基本動作と言える
この気の毒な犠牲は、五郎に貴重な時間を与えた
ドアに斧を叩き付けて破り、部屋になだれ込むが、そこに人影はない
それまでの勢いは嘘のように消え、黙ってゾロゾロ廊下に出たところにマシンガンが浴びせられた
彼らが襲った部屋は五郎の事務所。五郎がいたのはその真下に位置する住居用の部屋だった
倒れた男のスマホが鳴っているので無言で出ると怒鳴り声が廊下に響いた
「時間が無いぞ!目的は達成したか!神の敵はどうなった!」
その番号をすばやく控える五郎
「もう時間だ!外の車は逃げる!あとは走って逃げろ!」
通話が切れる。気づけば街宣車の音も消えていた
五郎「俺は今日、たまたま家の方で仕事してただけだ…偶然てやつか」
それは居場所を分散するリスク管理の賜物だが、五郎は自分が運の要素で生き残ったように感じられて面白くない
息をつくと、初めて背中に汗が流れはじめた 五郎と滝山は合同慰霊祭に来ていた。
祭壇には今年五郎に殺された一万八千余名の滝山の遺影が所狭しと並べられ
老若男女問わず大勢の滝山が献花と祈りを捧げていた。
「いつ俺はあそこに並ぶのかな」ポツリと滝山がつぶやいた。
「今だよ」五郎のメリケンサックが顔面に炸裂し滝山の目玉が飛び出した。
そのまま馬乗りになった五郎は、頭蓋骨も脳も何もかもがぐちゃぐちゃになるまで殴り続けた。
「いかん いくらなんでも殴りすぎだ」
立ち上がってタバコに火をつけると、さっきより一回り背の高い滝山が声をかけてきた。
「なあ五郎、駅前にいい店があるんだ帰りに寄ってこうぜ」
会話を切らさないように必死にはしゃぐ滝山を横目に「こいつはその店まで持たないな」
五郎はふとそんなことを考えた。 松むらを助けたばかりに今度は五郎が宗教に狙われるとはっ!! 孤独のグルメSS 五郎とエホ証2
マンションの部屋が白昼破壊され、射殺死体が複数転がる事件現場。しかし異常なほどあっさりと警察の現場検証が終わった
警察は宗教団体の捜査は急に及び腰になる。それは宗教と癒着した政権の弱みだからだ
五郎にしてみれば玄関が壊れた部屋で仕事はできない。もっぱら住居で仕事と調査を並行しなければいけない
閉じたカーテンの隙間から、シャーリーが30時間以上外を見張っている
彼女は襲撃時に自分が買い物で不在だったことに責任を感じたようで、全く寝ずに窓の脇に立ち続けていた
五郎「シャーリー、もうお風呂に入って寝なさい」
小さな肩に手を置いて語りかける。何か言う前に念を押す
五郎「寝不足の歩哨なんて役に立たない。それに俺だって監視カメラを見るくらいはできる」
頷いてシャーリーが下がる。五郎は煙草の封を切ってさっそく1本火を付けた
風呂場から聞こえる水音を背にしてネットを調べ始める
五郎「あいつらは何故俺を狙い、何故この場所が分かったんだ?」
割とすぐ、その答えとなる10分弱の動画がヒットした
動画の冒頭は信者達のいつもの光景だった。どこかの駅前で集まって叫んでいる
「神をー信じろー!」「神にー従えー!」
流れが変わるのは3分を過ぎたあたりだ。違う集団が叫びながら集まり始める
「邪教は滅びろ!」「神は居ないぞ!」
そう言われた信者達が黙っているわけがない。あっという間に乱闘となる
後から来た方が圧倒的に強い。その中でも妙に強い1人。やはり滝山だ
次々に殴り倒している中でカメラが滝山に寄っていく。カメラ目線で滝山が叫んだ
滝山「我々は五郎真理教だ!五郎様こそが救世主!五郎様だけが神!
五郎様の指示で他の教えは地上から滅ぼす!五郎様の教えに文句があるならここに来い!五郎様は逃げない!
分かったか!五郎真理教だ!五郎真理教の他は全て邪教だ!」
そこにテロップで五郎の仕事場の住所がモロに出ていた 滝山も多少知恵を付けたようだ。以前なら自分で教祖になっていただろうが、五郎を隠れ蓑に使い始めた
しかし信じる方も信じる方だ。こんな幼稚な工作に突っかかってくるのが宗教の狂気だ
ネット民は騒げれば何でもいいのでわざと騙されたふりをして乗ってきており、滝山の発言が事実であるような意見で溢れている
メディアは宗教トラブルに足を突っ込んで政権に目を付けられるのを恐れて全く報じようとしない
警察は役に立たず、世論は五郎の災難を楽しみ、異常な集団に命を狙われる。孤立無援だ
五郎「もう今度こそ本気で滝山殺そうかなあ…」
ふと気づくと風呂場から音がしなくなっていた。そっとシャーリーの枕元を調べると、目覚ましが3時間後に設定されている
そのスイッチを切ると、机に座りなおして2本目のタバコを出す
五郎「いや、でも先にあいつら何とかしないとなあ…いかん。いつもこうやって滝山を後回しにするせいだ
だけどあいつら絶対また来るだろうしなあ…」
心の天秤で滝山と宗教を比べると、わずかに宗教の方が厄介だった。戦いのターゲットは決まった 次回孤独のグルメORIGIN、「滝山死す!享年47歳」
お楽しみに 五郎「滝山からお歳暮…?絶対に罠だろう」
昼に届いた箱を前に五郎は腕組みをしている 金五郎、朴滝山両名の脱北者が
まともな職のない韓国社会の底辺から犯罪に手を染めて人間らしい生活を手にするまでを描く
「孤独のGhoul-Men」 そもそも俺と滝山が会ったのって大阪出張前の1回こっきりだよなあ?
このスレ覗くまであいつのこと完璧に忘れてたし `/ ダ 救 自 誰 ク
豊 独 | メ わ 由 に リ
か り | な .れ で も ス
で で | ん て 邪 マ
・ 静 .| .だ な な .魔 ス
・ か ,,,.| き ん さ は
・ で ,=;;;;ミヽ ゃ と れ ね
・ .,彡;;;;;;;;;;;;三ヽ あ い ず
彡;;;;;;;;;彡;;;彡、;;ヽ う
彡;;;;;;;;;;';;;彡;;/:::::::::ヽ__ か
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/::/::::/ /彡|lミ/ヽ / ある日、五郎は異能に目覚めた
対象を見てグッと念じると、身体の一部を膨らませたり縮めたりできるちょっとしたものだった
それでも、試しにノド悪ババアの頭部を少し膨らませてやったら、小皺が取れたと大喜びだった
何度かやっているうちに、骨粗鬆症気味のノド悪ババアの頭蓋骨が完全に粉砕してしまい
今やノド悪ババアの頭部は、脳や目玉が詰まったブヨブヨの肉袋と化している
もちろん、五郎はそれを元に戻す異能は持っていなかった。
滝山はビール腹を引っ込めたいとのことで、腹部を少し締めてやることにしたが、
異能行使中に、思わずくしゃみをしてしまい、制御を失った異能のせいで、
滝山の中身が上の穴と下の穴から全部飛び出してしまった。
もちろん、五郎はそれを元に戻す異能は持っていなかった。 当然だが、あんなものを飲むべきではなかった
しかし寝起きの五郎はつい滝山からの「お歳暮」のジュースに口を付けてしまった
間もなく異変が起きた
30分ごとの強烈な尿意。そして大量の放尿
4度目のトイレで五郎は悟った。死の危険が迫っている
放っておけば脱水で死ぬ。水道の水をいくら飲んでもそのうち血中のナトリウムが不足して死ぬ
買出しに行こうにも30分では往復できない
近隣のネットスーパーを探るが全て翌日配送。アマゾンは最短でも2~3日後だ
とりあえずウーバーイーツでクソ高いサイドメニューのドリンクを3000円オーダーした
五郎「こんな情けない死に方があるか…生きなければ…生きるんだ俺!」
そして大きな問題に気付く。夜をどう越せばよいのだろうかと
五郎「8時間寝た場合は16回の小便…間違いなく死ぬ」
握った拳が細かく震えている うおおおおおん!
俺はまるで人間循環型発電機だー!! 滝山「五郎、お前お年玉あげるのか?」
五郎「いや、俺はやらない」
滝山「何?日本の行事なんだからやれ!」
そう言って滝山が差し出したカバンを開けると、中にはアサルトライフルが何丁もあった
五郎「そ、そうか!そういうことか!」
滝山&五郎「これがこどグル流お年玉だ!」 「そ~れでは~、第1回!チキチキ~孤独のグルメ~デンジャラス鍋大会ぃ~
ルールはシンプル、不吉な年にふさわしい、デンジャラスな鍋を披露してもらいましょう~!」
「お~っと、まずは呉さーん!トップバッターの緊張は全く見られない大物だ!
いきなり鍋になみなみ沸騰した油!そこに…丼いっぱいのスパイスやハーブを投入!ということは特性調味オイルのオイルフォンデュだ!
いや、そんな簡単なわけはない!よく見るとこれは世界各国の違法なハーブが満載だあー!それが油ではじけて危険な蒸気があがる!
沸騰の泡と共に違法薬物の塊が沈んだり浮かんだりと対流!嗅いでるだけでガンギマリそうなデンジャラァァァス!
さらに追いハーブの丼がもう1杯!一口で御用のレッドゾーンだあああ!」
「こちらはご存じ滝山!おーっと、たくさんの肉と野菜が既に切り揃えられて皿に並んでいます!滝山にしては地味目な寄せ鍋でしょうか?
そこに、あたかも高級焼肉店で肉の部位を示すようなカードが、滝山の手によって添えられていきます…待った!待った!これは絶滅危惧のウミガメの肉!?
隣は同じく研究機関でしか生存していない野牛!鳥肉だって持ち込んだら逮捕な名前がズラリと揃う!なんてこったこっちはクジラ肉だああー!
ということは野菜も?野菜もか?やはりそうだ!触るのもアウトな植物のオンパレード!!この瞬間しか味わえない!冷や汗かきながら地球の恵みに感謝しろぉぉぉ!」
「ラストは井之頭ぁー五郎っ!蓋を開けると…褐色の味噌仕立て!ブツ切り肉と野菜が煮えているぞ!脇の皿には追加用の肉、ちょっと脂身が多めな薄切り肉だ!
おっと何だぁ?何か大きなケースが会場に入って来たぞ?それを覆う布が、外されるっ!うわーっ!熊だ!バカでかい熊だぞ!?いや、これは剥製のようだが?
そうだ、これは熊鍋だ!しかしなんとでっかい熊だ!ん?私、1つ気づいたことがありますが…北海道で熊が15人を食い殺し、さらに行方不明が10人ほど出ていた事件…
まさかそれを仕留めて鍋にしたのか!?ということは、人間を素材にしてできた肉っ!なんてこったあ!現代社会最大のタブー!間接的な人肉食だああああ!!!!」
「いや~、三者三様の素晴らしいデンジャラス!孤独のグルメの名に恥じない鍋が並んだぞぉぉ!!!!それでは、会場からは以上です!」 たきやま「あははは新年早々楽しいなぁ、幸せ気分でほっこりするぜ」 オエッ
いくら腹が減っているとはいえ
俺はなんでカマキリなんて食おうと思ったんだろう
さっきから肛門からカマキリの幼虫がたくさん出てきて止まらない 火を通さないからだろ
ディスカバリーチャンネルのエドだって虫は生では食ってないぞ
基本的には 五郎の部屋には大晦日から滝山がいる
来た時はビールが高いとか惣菜がまずいとかテレビがつまらないとか文句ばかり言っていた
しかし1月1日に変わった
ひたすらニュースを眺めては酒を飲み、眉と目をハの字に垂らして「ハァ~~」と息を吐く
火を噴く町、叫ぶアナウンサー、迷彩服の集団、画面端でピカピカ光る日本地図
そんなもので溢れる画面を前に寝そべったり座ったりしながら酒を絶やさず飲んで同じ表情をしている
風呂にもスマホを持ち込んでずっとニュースを見ているようで、毎回風呂場を2時間近く占領する
五郎は気付いている。滝山は災害を肴に酒を楽しんでいる
去年文句を言っていた出前の蕎麦やピザを実にうまそうに頬張っては、値段を愚痴っていたコンビニのチューハイで流している
鼻歌交じりに体を拭きながら滝山が出てきた
「五郎!なんか買い物あるか?俺買い出し行くけど」
「じゃあ…ボトルのウーロン茶とチョコとタバコ買ってきてくれ」
「あいよっ!」
他人の買い物なんか絶対にしない滝山が異例の上機嫌だ。なんという腐った性根だろう
「正月に帰るって言ってたのに、あいついつまで居るんだろう…?」
もう1月も半ばになっていた 私はもうmicro-USBで良かったのに、みて下さい、USB-Cなんてもののせいでこんなに不要なケーブルが溜まってしまった! 五郎みたいに50近くなってみると、こんな事してくれる奴は貴重なんだよな
仕事以外だと会わない人間ばかりになっていく 滝山「だから単四電池から慣らせと言ったのに…いきなり単一電池を入れるとは」