>>159続き)

そこで、「連結できる余白を残して作る」というのが重要になってくる。

僕は25歳の頃に一生分の絵本のストーリーのプロットを書き終えているのですが、
とはいえ、後から思いつくこともあるでしょうから、
そこには「連結できる余白」を残しまくっているんです。

たとえば、Instagramにアップした絵本「チックタック ~約束の時計台~」の時計台の前には、
線路が走っています。
でも、特に「電車」が関係してくる物語でもないので、線路は無くてもいいのですが、
あっても不自然じゃないですよね。

数年後、僕が電車の物語を思いついちゃった時に、この「線路」を上手く物語に絡められたら
壮大な伏線回収になりますが、絡められなかったとしても、
「うわ〜、チックタックの線路の伏線、全然回収できてねぇじゃん」とは誰も思わない。
ここでいう「線路」みたいな連結部分を、たくさん散りばめておくんです。
ポイントは「回収できないことがあるので、伏線に見えないようにすること」です。

ただ、オンラインサロンメンバーは知っています。
僕は世間の方が思っているより「見越して」作っています(笑)
まあ、数年分くらいは見越して作っています。

よく、オンラインサロンの感想で「現在進行形で西野の作業が見れるのが面白い」
という声を聞きますが、まさにサロンの中では、
「次に、この手を打ちますが、これは伏線で、二年後に、この形で回収しますね」
ということを説明しながら作業しています。

なので、「西野が仕掛けてきた〜」と世間が驚いている時も、
サロンメンバーさんは「いやいや、これはまだ伏線だから」とニヤニヤとスケベ面していると思います。

基本的には、この調子で、ずっと「オセロ」をやっているような感じで仕事をしています。
これはもちろん、
「これはあとあと効いてくるかも知れないけど、まぁ効かなかったとしても、
この手っていうのは別にハズレの手じゃないよね」
みたいな感じで打ち手を選んでるっていう感じですね。

(以上)