>>218
滝沢:たとえば、たむけんさんに5000円分贈ったとするでしょ、
   たむけんさんが5000円を使えるとなれば贈る価値あるなと思うんだけど、
   聞いただけだったら、まぁべつにLINEとかメールでいいやって…
西野:あ、違います!! えーと違います、違います! えーと、
滝沢:あ、違う?
西野:え、違います。えーと、あのー…お金をお金たらしめてる要素ってえーと、
   ま、三つ…お、お金のき、機能、基本的に三つって言われてるんですけど、
   えー、それは、えーとー…価値の保存。つまり腐らないってことですね。
   ずっと保存しておけるっていう。
   で、えーと…二つ目は、えーとー…価値の尺度であるってことですね。
   つまり100円のリンゴと1000円のメロン、どっちの方が価値がありますか、
   リンゴ10個分がメロン1個分っていう。つまり物差しとしての機能がある。
   三つ目は交換の手段ですね。つまり1000円払ったらこれを交換するっていう。
   で、この三つの機能、そもそも…えーとつまり、この三つの機能さえあれば、
   なんでもお金になるなと思ったんです。物はなんでもよくて。
   昔だったら貝殻がそれだったし、えーと…金(きん)がそれだったし。
   で、えーと、実は、えーと…姿形はなんでもいいんだって思った時に
   えーと、言葉はその三つの機能持ってるなって思ったんです。
   言葉って腐らないし、えーと、好きなものはいっぱい喋れるし、
   えーとキライなものはあんま喋れないしって価値の尺度にもなってるし、
   あと交換の手段、つまりたむけんさんに僕がご飯ご馳走になったら
   「昨日ご馳走様でした」っていう文章を打つみたいな。
   交換としても成り立ってるって思った時に、
   「あれ? 言葉、通貨としてもいけんじゃん」とか思ったんですけど、
   でもなんで、そもそもこれまで言葉が通貨として使われてなかったんだろうな
   って考えた時に、えーと、ひとつ、そこ…ひとつあるんですけど、
   えーと、もうひとつ落としてたのが、流通量ですね。
   つまり、えーと…1万円札がべらぼうに刷られてしまうと
   皆さんのサイフにある1万円はなんの価値もなくなりますね?
   さっき言ってたジンバブエの話がまさにそうで、ジンバブエって、
   えーと…ハイパーインフレ? ハイパーインフレつって、えーと、
   要はそのお札がとにかく刷られて刷られて刷られてしまって、
   えーと、もうそのへんにもうお札が落ちてるみたいな。(※以下略)