小川格 身近にある意外な名建築 国内 社会
2022年02月03日

手前の議会棟の下部はピロティ。高いピロティが市民に向けて開かれている。右手奥に高層棟が見える 撮影=小川格
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香川県庁舎(香川県高松市)

 地元の人にとっては見慣れた存在。でも歴史を知ると、かなり立派な名建築であることがよくわかる「身近にある意外な名建築」をご紹介する本連載。2回目の今回、ご紹介するのは国の重要文化財に指定されることが決定した香川県庁舎だ。住民が日常的に訪れるこの建物への玄人筋からの評価は高い。以下『日本の近代建築ベスト50』(小川 格・著)から引用してみよう。
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 香川県庁舎は丹下健三のオフィスビルの最高傑作といわれている。
 近代建築の原則に柱、梁、縁、庇など和風建築の要素を融合して高い完成度を実現した。


高いピロティを抜けると中庭があり、そこに高層棟が聳えている。高層棟の庇を支える梁の繊細な表情が見せ場になっている 撮影=小川格
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 高層棟、議会棟、中庭がコンパクトにまとまって、快適な空間を実現している。特にそれを結びつけているのが議会棟1階のピロティである。思い切り高いピロティが市民に対して開かれており、中庭へ、あるいは高層棟へと導いている。
 市民に開かれた、民主主義を追求した庁舎建築として秀逸だ。
 建築表現の見せ場は、高層棟の外観である。小梁の表現をはじめ、当時の大工の技術を極限まで駆使したアクロバットともいえる表現をやってのけている。
     ===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/02030610/