生き物の細部を精密に描いた絵本「食虫植物のわな」の作者2人によるトークが21日、鶴見区緑地公園の屋内植物園、咲くやこの花館であった。2人が昆虫や植物に対する情熱を披露して会場を沸かせた。

 22日まで館内で開かれた「虫を食べる植物展」の一こまで、絵本にまつわるパネル展もあったことから2人をゲストに招いた。

 執筆した作家の木谷美咲さん(42)は“食虫植物愛”が高じ、群生地を求めて東南アジアの秘境を探検したエピソードを紹介。

 一方、農学博士でもあるイラスト担当の横山拓彦さん(38)は遺伝子研究の傍ら、昆虫の観察眼を養おうとスケッチを始めたのを機に、イラストレーターへ転じた異色の存在だ。

 2人は昆虫の味を楽しむ研究会で知り合ったのをきっかけに意気投合し、共著に発展。横山さんはウルトラマン怪獣のように目を光らせるなど昆虫を魅力的に描いており「虫と同じ高さに立っている」と昆虫イラストの極意を解説した。

 また、「ウツボカズラ飯」の実演コーナーでは、木谷さんが「捕虫袋」に入れたコメにココナツミルクを混ぜて蒸す調理法を伝授。「美味」と薦める一方で、「中に虫が残っている場合があるので」と事前によく洗うよう注意も促した。

https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200925/images/IP200921TAN000133000_02.jpg
「捕虫袋」にコメを入れて蒸す「ウツボカズラ飯」の調理法を紹介する木谷さん(中央)と試食する横山さん(右)


大阪日日新聞 2020年9月25日
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200925/20200925035.html