大阪市北区の阪急うめだ本店で29日、新型コロナウイルスの影響に伴い、約3カ月間装飾を取りやめていた1階コンコースウインドーが復活した。一刻も早いコロナ終息と大阪を元気にしたいと願う関西のクリエーターが、大作を通じて人々にメッセージを発信している。9月28日まで。

 同店のコンコースウインドーは1972年に完成。店舗建て替えの一時期を除いて、長年にわたり店内イベントの情報発信やファッションのトレンド、季節感あふれる装飾などで親しまれていた。しかし、今年は春先の新型コロナの感染拡大による一部休業などを受け、装飾を見合わせていた。

 今回の総合タイトルは「何気(げ)ない日常が輝いて見える」。趣旨に賛同した、石丸直人さん(写真家)▽高見麗さん(家具職人)▽井上憲次さん(舞台・映像美術造形)▽ROGGYKEIさん(ファッションデザイナー)▽吉川誠司さん(インテリアデザイナー)−が、個性あふれる力作を手掛け、日常の大切さに気付き新たな価値観での生活に向けた思いを込めた。

 久々に華やいだウインドー前では、足を止めてカメラに納める人々の姿も。家族と通りがかった会社員の男性(48)=同市淀川区=は「しばらくがらんとしていたが、やっと元に戻ったという感じで明るくなった」と笑顔で作品に見入っていた。


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多彩な力作が並ぶコンコースウインドー


大阪日日新聞 2020年7月30日
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