木下広大2018年5月14日20時12分
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修復された天神地蔵を確認する町内会長の藤木敏一さん=2018年5月14日午後2時28分、福岡市天神2丁目、木下広大撮影


 九州一の繁華街、福岡市・天神の交差点を見守ってきた「天神地蔵」が先月、酔った男に蹴られて壊されたが、
修復が終わり、13日に地元の町内会に戻った。接着した部分が安定するまで屋内で保管するが、近く、元の交差点に戻る。

→警官殉職で建立「天神地蔵」壊される 男が自首

 天神地蔵は、1979年に暴走族の取り締まり中にバイクにはねられて殉職した警察官を慰霊するため、交差点の一角に建てられた。建立者は不明だが、洋服を着せたり、掃除をしたりと、長い間住民からは愛されてきた。

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破損した天神地蔵=川口孝さん提供

 それだけに4月11日未明に酔った男に足蹴りされ、頭がとれてしまったときには住民も悲しんだ。
「元に戻して」との声が上がり、天神周辺の会社に勤める人たちに声をかけたところ、30人以上から合計7万円の寄付が集まったため、業者に修復を依頼した。

 町内会長の藤木敏一さん(68)は「直らないと思っていた顔の傷も元通りになっていて、安心した。交通安全のお地蔵さんとして地域を見守ってほしい」。(木下広大)
https://www.asahi.com/amp/articles/ASL5G51FJL5GTIPE025.html