安倍政権に激震が走っている。15日、各地で行われた市長選の結果のことだ。滋賀・近江八幡市や兵庫・
西宮市など5市で自公などの推薦候補が敗れた。得票も昨年の衆院選から大幅に減らすケースが目立つ。
地方の隅々に、“安倍政権NO”がじわじわ広がっているようだ。近江八幡市長選では、3選を目指した無所属現職の冨士谷英正氏(71)
=自民、公明、維新推薦=が、無所属新人で元衆院議員の小西理氏(59)に破れた。初当選の小西2万1047票に対し、
冨士谷は1万1647票とダブルスコア。しかも、昨年の衆院選比例の同市での自公維の得票は1万9166票だったから、
4割も減らしている。「冨士谷さんは強引な市政運営など、市長として評判はよくない上、安倍政権の数々の不祥事で逆風下の選挙でした。
決起集会には岸田政調会長が駆け付け、石破元幹事長も応援に入るなど、市長選にしては異例の総力戦を展開しましたが、
それでも完敗。逆風は予想以上でした」「殺すぞ」発言で前市長が辞任したことに伴う西宮市長選。
6人が立候補した乱戦は、自公推薦の吉岡政和氏(43)が、無所属で元衆院議員の石井登志郎氏(46)に108票差で及ばなかった。
ここでも、自公の得票は大激減。衆院選(比例)では、8万879票だったが、吉岡の得票はたったの3万7723票。
投票率も衆院選(比例)比11ポイントも下落した。自公支持者がソッポを向いて棄権したとみられる。
他の市長選でも、群馬・富岡市で自公推薦の現職が、栃木・日光市と千葉・東金市では、自民推薦の候補が黒星。
いわゆる“保守王国”でも、政権与党の候補が取りこぼしている。「中央政界だけでなく、地方でも、安倍政権が信用を失っていることの表れです。
来年春には統一地方選、夏には参院選があります。自公の予定候補者は、15日の市長選結果を見て、
尻に火がついたでしょう。今後、『安倍首相の下では戦えない』『一刻も早く代えて欲しい』と、
地元の国会議員を突き上げることになる。“安倍離れ”さらに“安倍降ろし”が一気に広まっていくでしょう」安倍政権は地方から崩れることになる。